こんにちは。
毎日 暑いですね・・・。
みなさん、体調は崩されてないですか?
さて、僕のブログを友人のアパレル会社の社長さんも見て下さっていますので、参考になればと思い『成功するための帝王学』として書かせて頂きます。
「売らない」で売上900%増のアパレルショップのお話しです。
1、「競争」が販売を不幸にする
販売の現場に「競争」という尺度を持ち込むことで、時として「しんどい仕事」に変質してしまうことがある。
売り場を、販売スタッフ同士で売上げを競う「競争のものさし」で捉えてしまうと、お客さまは人間ではなく「数字」(あるいは標的)、ほかのスタッフは心許せない「敵」へと変わってしまう。
売り場はぎすぎすした空間となり、そのストレスはお客さまを直撃する。
売上げノルマ達成のために、似合わないものを無理におすすめしたりと、買い手と売り手はWin-Winではなくどちらかが勝ち、どちらかが負け、というゼロサムの関係に陥る。
それが双方にとっての不幸せの始まりなのです。
「競争のものさし」を変えることで、そうした不幸を断ち切った人がいます。
百貨店の中のブランドショップで店長として、お店の売上をスタート時より900%アップさせた北山さんです。
北山さんは短大を出てあるアパレルブランドの社員になった。その当時、アパレルの販売現場は「軍隊式教育」が主流。
厳しい売上げのノルマを根性で達成する。上司たちはそうした弱肉強食の世界で勝ち残った人だから、自分が若いころにされてきた軍隊教育を繰り返すことしかできない。
悪気があるわけではなく、そういう経験しかしてこなかったから、そうするしかないのだ。
「それを変えたかった。悲しい連鎖を断ち切りたかったんです」。そう思っていた北山さんは、店長に就任するとスタッフに「売らないでいい、まずはお客さまのことを考えてください」と指導した。
2、「売ろう」としないと、いろいろ見えてくる
人は見ているようで意外に見ていない。店のスタッフも見落としていることが多い。お客さまを、店の中を、ほかのスタッフの動きを、そして商品の動きまで「徹底的に見る」ことが「気づき」につながり、気づきが行動を変える。お客さまはその変化に、意外と敏感です。
「売ろうとしているときには、いろんなことが見えなくなってしまう。バッドタイミングの声がけ、自由に見ていただくことができないなど、売りつけようとすると結局、集客ができない店になってしまう。
お客さま目線を持ち、選んでいただく気持ちで接すれば、お客さまのニーズに気づき、お客さまに居心地がよいと思っていただけるのです」と北山さんは分析する。
3、「すべてはお客さまのために」
北山さんがスタッフに言い続けたもう1つのメッセージは「それはお客さまのためになっているか?」という問いかけでした。
あらゆる販売業でそれはよく耳にする言葉。だが北山さんの場合はちょっとニュアンスがちがう。それは、自分たちの行動を変革するエネルギーを沸き立たせるために発しているメッセージなのです。
「現場にいるといろいろなことに気づきます。もっとこうしたらお客さまに喜んでいただけるのにとか、お客さまをお待たせしなくて済むのにな、という気づきは現場のスタッフなら誰もが持っていると思うんです。でもそれを変えるためには店長やほかのスタッフに、百貨店側に、そして本社の人に伝え続けなくてはならない。
コスト面など“どうにもならない事情”というのがありますから、すべてがかなうわけではありません。でも、それが心から『お客さまのため』と思えれば、粘り強く伝えることができるし、上の人も聞いてくれる。自分のためと考えたらそんなにエネルギーは沸いてこないし、つい妥協してしまう。本当はコストをかけずにお客さまに喜んでいただける方法は無数にあると思います。
その、お客さまのためにという気付きを共有できるように、『報連相(ほうれんそう)ノート』というのを作って、売り場に置いて、とにかく気づいたことはすぐになんでも書くようにしました。
誰でも気づいた人が書く。それを手の空いているときに全員が読む。そうして、今、売り場でお客さまのためになっていないこと、逆にお客さまに喜んでいただいたことなどを1つ残さず、克明に記録して共有しました」
4、視線が増えると気づきも増える
まだ店長になって日の浅い北山さんが店長会議に出席するときの欠かせない「武器」が「報連相ノート」だった。
本社の人を説得するとき、北山さんはノートの記述をもとに「お客さまがこう言っているんです」と明晰に主張した。それくらい、ノートは何回も何回も熟読したという。
そうした気付きを得るためにはまずお客さまをよく「見る」ことが必要だった。それには自分の眼だけでは足りなかった。一人一人の視野は意外に狭い。死角がある。それをカバーするためには売り場に立つスタッフ全員「眼」を集めることが重要だ。
「それが、最強のチームづくりにつながるんです」と北山さんは言う。
A子さんとB子さんでは当然個性が違うから、同じものを見ても見る角度、気づくことが違う。そこが重要なのだと言う。スタッフたちからのそうしたいろんな気付きを足し合う(北山さんは「気付き合い」と表現する)ことで、6人いれば6倍の気付きが生まれる。それをお店全体で共有することができれば、確かに、すごい店になる。
5、売上げで競わせない
しかし実際「気づき合いの徹底」ができている店は、意外に少ない。その原因が「売上げでスタッフを競わせるマネジメント」にあることは明らかだ。
お店の中でスタッフ同士が売上競争していては「気づき」は自分だけの財産、武器としてスタッフ1人1人の中に囲い込まれ、共有されることはありえない。せっかく売り場で経験を積んでも、業績が低くて怒られ続けたらそのスタッフはお店を辞めていく。せっかくの気付きの芽はそこで途切れてしまう。
「だから、売らないでいい、まずお客さまのことを考えてください、と店のスタッフに言ったのです」と北山さんは言う。
6、「評価は売り場単位で!」
北山さんは、お店のスタッフ全員をその個性に合った係に任命した。その中には「倉庫チーフ」もいた。普通は新人や接客に不慣れなスタッフに商品を覚えてもらうために倉庫を担当させるのだが、北山さんは、粘り強く根気がある人に倉庫を担当させた。
北山さんによると、一般的には売り場ではないと思われている倉庫の中でも、売上げはつくれると言う。
倉庫の中は窓もない、ほかに話し相手もいない、外部情報がシャットダウンされた場所なので商品の動きがよく見える。その動きをひたすら「観察」し、季節・曜日・時間帯で予測しながら、よく出る商品は出入り口の近くに、そうでない商品は奥へときめ細かく動かし整理していく。
そうすると、売り場のスタッフが品出しで急いでやって来ても目的の商品が倉庫の出入り口近くに積まれているので、すぐに売り場に戻ることが出来る。そこで短縮された時間は「売り場にそのスタッフが立っている時間」としてお客さまに還元される。
逆に言えば、スタッフが一人品出しに追われて売り場を空けているときに、お客さまをウォッチするスタッフの目線は確実に減っている。その違いが、顧客満足や販売数字に如実に表れる、ということを北山さんは新人時代の倉庫勤務で体得していた。
北山さんの思惑通り、チーフを立てることでお店の売上げがさらに上がっていった。このように、各分野が完全に機能していくと、お客さまをお迎えする体制が整ってくる。
「だからわたしは、業績はチーム全員のおかげ、売り場にいようが倉庫にいようが、みんなでつくった売上げですから個人売上の数字ではなく、売り場単位の売上評価をしてほしいと本社に伝えていました。本社は君の店だけ例外は認められない、と受け付けませんでしたが、そこだけは絶対に譲りませんでした」
実際は、倉庫スタッフも含めてチーム全員で接客しているのだから、たまたまたくさん直接接客した人だけが評価が上がる仕組みは北山さん的には絶対に許されないものだった。その後は上から何と言われても売り場単位の売上をスタッフの人数で割った数字を報告した。それは会社のルールと噛み合わなかったが、北山さんの店の成績がどんどん上がっていったので、会社も治外法権を認めざるを得なかったのだ。
7、「人が人にもっとやさしくいられるために」
北山さんの思考は一貫している。いいところを見つけて好きになること。どんな人やモノに対しても平等に愛情を注ぐこと。それは家族に対しても、友だちに対しても、お客さまに対しても全くベクトルがぶれない。商品に対しても、商品をつくった人に対しても、スタッフに対しても、その目線は一貫している。
「いつでも愛情をもって人に接したいと思っています」と北山さんは言う。お客さまとスタッフが人対人で接する販売の現場は、その気になれば本当は「やさしさ」で満たすことのできる空間だ。
「スタッフ同士が心から笑顔になってストレスがなくなって、はじめてお客さまが笑顔になれるんです」と北山さん。お客さまの前でだけ表面的な「やさしさ」「ホスピタリティ」を醸し出そうとしても、バックヤードにストレスがあったらそれは確実にお客さまに伝わってしまう。
もっとたくさんのお店が「好き」というやさしい気持ちを「ものさし」にしたら、さぞ日本中に居心地のいいお店が増えていくのではないだろうか。消費だってもっと活性化するかもしれない。
北山さんは、お店のスタッフやマネージャー、そして経営層の「競争のものさし」を1店、1店「争わない、やさしいものさし」に変えていく、手間と時間のかかる仕事を今日も続けている。
8、「競争のものさし」を変えてみたら……?
北山さんは、競争文化を共有文化に変えることで「情報」という“商売道具”を店舗全体で共有し、そのことで店舗全体の業績を飛躍的に向上させた。つまり、業績UPのものさしを、個人間の業績数字競争から、店舗全員での情報共有度UPの取組みへ、と大きく転換したのです。
積極的に共有度を高めている組織では、相互の信頼感が上がり、チームワークがとても円滑になる。その結果、顧客満足度が上がり、業績も向上する。こういう状態にある組織(チーム)は非常に強い。
近年は、組織をまたいだ横断型のプロジェクトチームや、時には複数の企業でのジョイントベンチャー型の協業のケースが増えています。1つの組織の中での共有も難しいのに、さらに組織間の壁(相互不信や被害者意識)が共有を阻害する。
こうした状態をブレークスルーするポイントは、北山さんのケースと同様「なんのために、一緒に働いているのか」という目的意識の共有が有効です。
北山さんたちのように販売・接客業であれば、『全てをお客さまのために、お客さまの視点で考える』ということが共有目的となる。
目的が本当に共有できれば、そのために必要な行動(各自の手持ち情報を全面公開し、共有するなど)は自ずと実践されていくでしょう。
組織の壁を越える、ということは逆に言えば自分の組織だけでは達成できない大きな目標達成が可能になるということです。
組織横断のチームでメンバー全員がシンクロし、大きな成果を上げているときの“全能感”“達成感”ほど、気持ちのいいものはない。この仕事をしていてよかったと思える幸せな瞬間なのです。
(参考:Business Identity)
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