『仮面ライダー龍騎』の第46話「タイガは英雄」で発せられた台詞。
ゾルダ:「なあ、おまえさ、絶対英雄になれない条件が1つだけあるんだけど、教えてやろうか?」
タイガ:「へぇ~、そんなのあるんだ!」
ゾルダ:「英雄っていうのはさ、英雄になろうとした瞬間に失格なのよ。お前、いきなりアウトってわけ」
英雄になることを異常に固執していたタイガは、ゾルダが放ったこの言葉に大きく心を乱すのであった。
私は大学時代に見始めた仮面ライダーカブトにハマり、
平成・令和の仮面ライダーは全話視聴している。
「子ども番組じゃん」
と侮ってもらっては困る。
昼ドラ真っ青の鬱展開や数多くの名言が出ている。
その中でも印象に残っているのはこのやり取りだ。
私はオンライン講師をしている。
オンライン講師を3年、塾講師を5年経験した。
合わせても8年。
どう考えてもプロではないし、プロ講師の足元にも及ばない。
一方、世の中にはプロ講師やプロ家庭教師という人は存在する。
でも、自分でプロだと言い切ってしまったら終わりだと思う。
そこで歩みが止まるからだ。
そもそも、プロというのは自分が評価するものではなく、
周りが評価するものではないだろうか。
どの業界、どの分野でも突き詰めていけばいくほど奥が深く、
自分はこれしかわかっていないと痛感する。
もう7年くらい前だろうか。
塾講師していたころに生徒が解いている模試を解いた。
マーク模試で60/100点しか取れなかった。
東大の模試が解けたって需要がなければ意味はない。
私はそこで大きな壁に立ち塞がれた。
生徒に化学を即興で教えられるのと自分が完璧に理解しているのは違う。
私は化学のプロではなかった。思い上がりだった。
そこから私はプリントや教材研究を熱心にするようになった。
勉強すればするほど私の知らない世界が広がった。
『シュルツ・ハーディの法則』
生徒に言われて初めて調べた単語もある。
プロではないことを自覚すると何かが吹っ切れて少し気持ちが楽になった。
「英雄って言うのはさ、英雄になろうとした瞬間に失格なのよ」
「プロって言うのはさ、プロになろうとした瞬間に失格なのよ」
私はプロには程遠い。一生懸けても無理だろう。
でも、羨ましがらない。
私は自分にできることをできる範囲で進めようと思う。
愚痴ったり嫉妬したり数字に追われたり。
上に伸し上がるには必要なことかもしれないが、
そんなことはつまらないしくだらない。生産性がない。
あんたもそう思わないか?