因縁再び -修復と消去(Ⅱ)- | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

 

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。


 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

霊夢は続けて時の界王神に聞いてみた。

 

「こういうのも…その、

大自然の混乱を招いてダメですか?」

 

「そんな願いが可能というのであれば

それくらいは叶えてもらっても構いませんよ。

では、私は一旦レミリアを連れて天界に戻りますね」

 

時の界王神は穏やかに答えた。

 

「界王神様…あの、姉を…

レミリアをよろしくお願いします!」

 

フランドールが頭を下げる。

 

「あなたは正しい心を育まれましたね。

これからも期待していますよ。

大丈夫、お姉さんは以前よりさらに素敵な

紅魔館の当主として帰ってきますから」と

時の界王神は笑顔を向け、

レミリアを抱きかかえて姿を消した。

 

「レミリアが天界で更生なり修行して戻って来るまで

フランが紅魔館の当主代行ってわけか…」と

ケンブラック。

 

「でも、こんなに紅魔館も幻想郷も

メチャクチャになっちゃって

今の私に何が出来るんだろう…?」

 

フランドールは俯いた。

 

「界王神様だって言ったでしょう?

あなたは正しい心を持って成長したと。

あれだけの危機に立ち向かい、

新しく台頭してきた仲間と

未来を守ろうとしている時点で

紅魔館を代表する立派な戦士だと私は思うわ…」と

霊夢が励ます。

 

「それに、君一人で姉の代わりに

紅魔館をまるごと背負おうなんて考える必要は

全く無い。

美鈴もパチュリーもこあもいるんだからさ。

美夜だって手伝えるよな?」とケンブラック。

 

「ええ、仕事の精度という点では

母さんにはまだまだかなわないけど、

例えばトレーニングの練習相手くらいであれば、

多少はお力になれるかと…」

 

美夜も必死に笑顔を作った。

 

 

 

その後、ケンブラックと美夜は

パチュリーのレーダーを借りて

ドラゴンボールの球を集めに出掛け、

残りの一同は紅魔館へ向かった。

 

霊夢は紅魔館での治療を終えた後、

球集めに合流した。

 

レミリアにエネルギーを吸収された

この時代のケンブラックと咲夜は

パチュリーと樹里亜の見解では意識を回復するのに

あと半月はかかるようであった。

 

やがて全ての球が集まり、

神龍を呼び出した霊夢たちは

トワとレミリアによる世界襲撃の記憶を

関係者以外の人間や妖怪から

全て消去してもらうように頼み、

こうして未来の幻想郷と地球は

生き残った者たちで新たな平和を刻む日々を

迎えようとしていた。

 

 

「何はともあれ、これでようやく一通り

カタが付いたわね

それにしても、外来世界にビッグバンウイルスとは

とんだ置き土産を残したものね」と霊夢。

 

「まあな。しかし、外来世界も

罪深き愚かな人間どもがいなくなれば

かえって自然は豊かになるかもな。

結局世界は秩序を守る者が最後には生き残るのさ」と

ケンブラックは悟るように言った。

 

~<試される時と平和>に続く~