因縁再び -霊夢とブラック、未来へ- | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

  

 「私たちもついていくぜ、なあ樹里亜…」と

魔理沙が便乗しようとする。

 

「いや、魔理沙と樹里亜は先に幻想郷に帰ってくれ。

気持ちはありがたいが、

今回は皆でおしかけていっていい世界じゃない」

 

「そんな、仲間外れにする気か?

あんたほど強くないけど、私だって戦力になれるぜ?」

 

「ああ、分かっている。

オレがマイに撃たれた時にあれだけ怒ってくれた

その人情の厚さもな…。

ただ、魔理沙は一度ドラゴンボールで生き返っている。

もし万一のことがあればもう二度と生き返れない」

 

「だったら、ブラックだって

一度生き返ったはずじゃなかったか?」

 

「そうだ。しかし、美夜はオレの娘だ。

親として守るのは当然のことだろう。

もちろん、未来での闘いが終わったら、

オレたちもすぐに戻るつもりだ」 

 

「魔理沙、ケンさんは色々考えた上で

私たちにも気を使ってくれているのよ。

ここは私たちに任せて」

 

霊夢がそっと魔理沙の肩に触れながら言った。

 

そこまで言うなら…。

でも、いいな、ブラック。

万一嫁さんを悲しませるようなことがあれば

承知しないぜ。

霊夢、お前も一人でもし勝手に

あの世へ行ったりしたら一生恨むからな」と

魔理沙は笑みを浮かべて激励した。

 

「これで未来のレミリアを無事止めることができれば、

私はもう皆さんとお会いすることはありません。

どうもお邪魔しました」と

美夜は紫たちに頭を下げた。

 

「必ずあなたの世界でも平和を取り戻すのよ。

未来の私たちにもよろしくね」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「では、行きましょうか」

 

時の界王神は霊夢、ケンブラックと美夜を連れて

上空へ飛び立っていった。

 

「上手くいきますよね? 霊夢さんたちは」と

樹里亜が聞く。

 

「そう信じるしかないだろう」と魔理沙が返答した。

 

「さて、私達も幻想郷に帰るとしましょうか」と

紫はスキマ空間に霊夢たちを乗せ、

東京を後にした。

 

 

 

未来に着いた4人は

幻想郷の都の郊外に降り立った。

 

この辺りの一角に逃げ延びた仲間の

隠れ家があると美夜が説明した。

 

「やけに赤みがかった空ね。

こちらの時代のレミリアの仕業?」

霊夢が上空を見上げてつぶやく。

 

「ええ、その昔紅魔館であなたたちが

初めて顔を合わせた時と同じく、ね。

紫のスキマ空間に閉じ込めてだいぶ時間が経っても

これだけ禍々しいオーラが残っているなんて

私でもゾッとするわ」と

時の界王神が返答した。

 

気配に気付いたパチュリーや

フランドールたちが出迎える。

 

「ただいま戻りました」

 

「おかえり美夜、無事に帰ってきてくれて良かったわ。

界王神様もようこそお越し下さいまして…

それに、霊夢にブラック?」

 

「こちらの世界では初めまして、だな」

 

「なるほど、向こうから来た二人ね」

 

「若いケンさんに霊夢、助けに来てくれたの?」と

フランドール。

 

やはり、魔法使いや妖怪の見た目年齢は

20年程度ではほとんど変化がないことを

ケンブラックは少しだけ羨ましく思った。

  

   

~<阻止せよ、幻想郷の荒廃>に続く~