フラワリングナイト -紅魔館の過去(Ⅱ)ー | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

 

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

…悲劇が起こったのはその後よ。

ある日、地下の部屋にいた妹のフランを殺し、

黒い服で、髪も黒く染めて現れた彼女は

“これから吸血鬼ハンターとして、

この国と世界を統治する”と言った…」

 

 

「昔の私が咲夜に殺される!?

フランドールをはじめ、一同の表情が険しくなった。

 

「フランだけじゃない。

彼女の暴走を止めようとしてパチェも小悪魔も美鈴も、

そして、幻想郷を創ろうとしていた紫も皆殺された。

 

 

 

他のメイドも巻き込まれたり逃げたりして、

私の世界には、もう誰も味方は残っていないわ。 

気付かない間に咲夜は邪悪な心で強くなりすぎて

手がつけられなくなってしまったのよ」

 

「ひどい…皆次々に殺されちゃうなんて…!

髪も服も黒で…まるで“サクヤブラック”ね」

 

「ちょっとフラン、過去の姉の話を

もう少し真面目に聞きなさいよ」

 

「いいのよ、こちらの世界の身も心も

純真で優しそうなメイド長さんとは

似ても似つかないし、

どう呼んでもらってもかまわないわ」

 

ケンブラックが咳払いをしながら尋ねる。

「それで、命からがら時の界王神様に助けられて

この時代に逃れてきたってわけか

でも、こういう聞き方は変だが、

界王神様が無数にある宇宙の歴史の中で、

今回わざわざこの地球に

出向いてきたのはなぜだ?」

 

「そのサクヤブラックが歴史改変を

企んでいるからよ」

 

「歴史改変?」

 

「レミリアを助けることが最優先だったから、

私も途中までしか見ていなかったけど、

サクヤブラックは私とレミリアを追って

この時代にそのうち必ずやってくる」

 

「神の身ならともかく、人間の力で

過去から現代へワープすることなんて

可能なのか?」

 

「彼女は向こうの世界のアリスを仲間に呼び込んで、

自分の能力とアリスの魔力を合体させ、

時空を越える機能を持つアイテムを造っていた」

 

「あの…私、夕方頃に自分の人形と水晶玉を

何者かに奪われてしまったのですが、

何か関係があるのでしょうか?」

現代アリスが思い切って聞いてみた。

 

…本当はあってほしくないけれど、

もうすでに来ているかもしれないわ、

サクヤブラックたちが…」

 

「え!?

 

~<サクヤブラック襲来>に続く~