東京紅魔郷計画 -怒り(Ⅰ)- | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

「神様殺しちゃったの?」とフランドールが聞く。

 

「今のは単なる警告さ。

遠くへ吹っ飛ばしただけだ。

オレたちの目的はあくまでも

ヤツらを片付けることだからな」

 

ケンブラックがトラとマイのほうへ向き直る。

「さて、邪魔者はいなくなった。

裁きの続きを始めようか」

 

「何てことだ、神様でも止められないのでは

もはや手立てはないのか…?」

トラがつぶやく。

 

「大変な技だけどひとつだけ方法がある」と

マイは言った。

 

「こんなこともあろうかと思って

訓練しておいたんだ。

二人をいっぺんに倒すのは無理だけど、

片方の動きを止めることはできる。

その間、トラはブラックをお願い」

 

「…わかった。頼む」

そう返したトラは再びケンブラックめがけて

向っていった。

 

「あら、とっておきの作戦でもあるのかしら?」と

フランドールが不敵な笑みを浮かべる。

 

マイはポケットから小瓶を取り出した。

『大魔王封じ』と書かれた札が貼られている。

 

「人間の力でかなわぬ相手なら封じ込めるまでよ!

妖怪にはこの中がお似合いだわ」

 

トラと対峙していたケンブラックが勘付く。

「あれは、まさか『魔封波』の瓶…!?

なぜ、あいつが」

 

マイが構えて叫ぶ。

「魔封波―!!

竜巻のように渦巻いたエネルギーが放出される。

 

 

「フラン、危ない!」

ケンブラックが叫ぶ。

 

エネルギーがフランドールを捕らえ、

宙を舞いながら瓶へ吸い込もうとする。

 

「くっ…!」

ケンブラックはとっさに小瓶めがけて気弾を放ち、

破壊した。

フランドールは地面に落下したが、

ダメージはなかった。

 

失敗に終わり、絶望するマイを

さらなる恐怖が襲う。

ゾクっとするような妖気の膨れ上がりと雰囲気。

 

 

「せっかく外に出られたのに、

また閉じ込めようとした。

オマエ、許さない。

キレイだけど、絶対許さない!」

 

遠い過去に人間との争いがきっかけで

永い間紅魔館の地下に幽閉されていた記憶が

フラッシュバックし、

怒りが頂点に達したフランドールのその瞳は、

凶悪にして冷酷な吸血鬼そのものだった。

 

魔封波を使った反動で体力を失ったマイを

容赦なく重い攻撃で追い込んでいく

 

 

 

トラが助けようとするも、

ケンブラックに阻まれる。

 

「邪魔はさせんぞ。貴様の相手はこのオレだ」

 

~怒り(Ⅱ)へ続く~