しかし、採用にまで至ったのは60人。臨時職員を当て込んで業務計画を立てていた部署からは「何とかならないか」という声が上がっているという。
群馬県高崎市は30人程度を募集したが、採用者はゼロ。あてにしていた確定申告に伴う書類整理の仕事のため、離職者枠とは別の採用で必要人数を確保することになりそうで、担当者は「ラインで製造に従事してきた人は、事務仕事はやりにくいのかも」と残念がる。
雇用期間を1か月間に限定した東京・北区は、最大200人の採用枠に5人が決まっただけ。3月末までの雇用で100人を募集した千葉市での採用は、事務補助7人、軽作業13人にとどまる。さいたま市は、原則6か月間雇用という比較的長期の条件で100人程度を募集したが、採用者はわずか4人だ。
(YOMIURI ONLINE)
この臨時職員募集は、離職した非正社員の救済のためにやっているならば、とんだ勘違いですね。今、職を失った非正社員のみなさんが、どんな気持ちで求職活動をしているのかを考えれば、簡単にわかることです。
「突然、職を失い途方に暮れている。」
「こんなに簡単に首を切られるなんて…この先どうしよう。」
こういった不安定な状況の方々に、3月末までとか、1か月間限定の仕事を臨時で創出することが、将来の安定につながるのでしょうか?細切れの仕事を転々としても、安定した就職からはどんどん遠ざかっていくのではないでしょうか?契約期間満了とともに、不安な生活が戻ってくるということですよね。
「今度は簡単に首を切られない仕事に就きたい」
「先の見通しがつくように安定したい。」
辛い年末年始を過ごし、安定を目指す方々には、短期の臨時職員はお勧めできません。国や地方自治体が政策的にこの求人をされるのならば、半日は仕事、半日は職業訓練などをして、将来の安定への道を切り開くべきです!
この臨時職員募集に、離職した非正社員という条件をつけないと、かなりの競争率で応募があるそうです。世の中は、臨時で、下がった賃金を補いたい人もいるのです。また、定年退職をして、今までと違う働き方がしたい人もいるのです。この臨時職員はニーズがないわけではないのです。ただ、働き盛りの職を失った非正社員の方むきではないということです。そういう考えのもとに、雇用を創出してほしいですね。