社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク -14ページ目

SRの基礎を学ぶ!連続セミナー 報告

NNネット主催
「SR(あらゆる組織の社会的責任)の基礎を学ぶ!連続セミナー」 報告


 社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク(NNネット)では、
2010年1月にNNネットが発行した『SRハンドブック』 の出版を記念し、
「SRの基礎を学ぶ!」連続セミナーを開催いたしました。

 「SRって何?」という疑問から、「NPO/NGOにとってのSRとは」の検討まで、
今後ますます重要になるSRの概念について、基礎から学ぶ機会をご提供しました。
セミナーに参加された方も参加できなかった方も、下記の報告をぜひご参照ください。
(*報告の詳細は各回のタイトルをクリックしてリンクをご覧ください)

第1回:導入・概要編
 「今、なぜ“SR”か。~“SR”の基礎を理解する~」


日時:2月2日(火) 18:30~20:30
*場所はいずれもEPO(環境パートナーシップオフィス)会議室(東京都渋谷区)
◆「SRをめぐるこれまでの経緯と現状」(CSOネットワーク 黒田かをりさん)
◆「SRとは何か。NPOにとってのSR」((特活)日本NPOセンター 新田英理子さん)
◆「SRの基礎を学ぶQ&A」((特活)難民を助ける会 堀江良彰さん)

第2回:応用編1
 「地域で進めるSR」


日時:3月4日(木) 10:15~12:15 
◆「SRを地域で取り組むには?」(ダイバーシティ研究所 田村太郎さん)
◆ 事例紹介「地域で進めるマルチステークホルダープロセス~茨城の事例から」
  (茨城NPOセンター・コモンズ 横田能洋さん)

第3回:応用編2 
「NPO/NGOにとってのSR」


日時:4月6日(木)18:30~20:30 
◆「NPOの社会責任に応えるために」
(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]川北秀人さん)


★NNネットではSRに関するセミナー開催のお手伝いをしております。
SRセミナー開催についてのご相談、講師紹介のご依頼等は
下記にご連絡ください。
Eメールアドレス: office※sr-nn.net (※印を@におきかえてください)

SRセミナー「第3回:応用編2」報告

NNネット主催「SRを基礎を学ぶ!連続セミナー」報告

第3回:応用編2 
 「NPO/NGOにとってのSR」 報告
 (2010年4月6日(木)開催)

◆ 「すべての組織に問われる社会責任にNPO/NGOが応えるために 
 ―ISO26000に応えるNPOの社会責任―」
   (IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]川北秀人さん)

社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク

  ○コミュニケーションからエンゲージメントへ
   エンゲージメント:相手を巻き込んで、力を借りる!

  ○ISO26000/SRが挙げる「主要課題」(第6章)
    組織統治/人権/労働慣行/環境/公正な事業慣行/消費者課題/
    コミュニティ参画・開発

  ○社会(的)責任に取り組むメリット? 
  ・社会の期待のよりよい理解
  ・リスク・マネジメントの向上
  ・組織への評価の改善と信頼の増進
  ・ステークホルダーとの関係強化
  ・従業員の士気向上と、優秀な人材確保
  ・生産性や資源効率の改善によるコスト削減
  ・倫理的で公正な競争による信頼性の向上
  ・消費者とのトラブル回避
  ・組織の持続可能性への貢献
  ・公益と市民社会への貢献
   例:宇都宮市 まちづくり貢献企業認証項目

  ○企業が本気でCSRに取り組まねばならない10の理由
    →これはNPOにとっても同じ
     守りから攻め(新しい不可価値の創造)のSRへ

  ○ミッションを体現する!
  
  ○ではどう始める?どう拡げる?
  ・本業の長期的な基盤に投資する。
    人材:優秀な従業員が働き続けやすい環境づくり
       子育て・介護などに「家族に優しい」柔軟な働き方
   将来の人材:中学生・高校生へのガチンコ就業体験
   環境:水・土・森の保全→原材料の確保として

  ・従業員が本気で続けられる課題を示す。
    廃棄物の削減(=資材の最適化)、エコ安全ドライブ

 ・同業や地域の他社と一緒に取り組む。
   場合によって、自社で先行投資して他社にも開放する。

 ・ベンチマーキングを止めない。
 ・専門家としてのNPOと協働する。(そのための専門性、持っているか?)

    →これらは全て、NPOにも当てはまる

  ○NPO/NGOが果たすべき3つの基本的責任
  ・「根拠」と「結果」の2つの説明責任
  ・「法令」と「規則」を遵守する法的責任
 ・環境、健康と人権、安全、コミュニティへの責任
   Environment(環境)
   Health(健康) + Human Rights(人権)
   Safety(安全) + Security
    → Employees’ Happiness Standard!(従業員の幸福水準)
      +Community(地域またはテーマ社会)

社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク

  ☆「ISO26000を自団体に当てはめる!研究会」を開催してみた
    まずISO26000を読んで理解し、自分の団体に置き換える作業が必要。
    組織の規模、活動対象(国内外)の違い等をふまえた上で、
    NPOにとって、何を最初に取り組むべきか(取り組めるか)優先順位を決める。
    そして実践のためのヒントを共有する。 
     →できていないことも含め、どこまでできていて何が課題なのかを知ることが重要。

SRセミナー「第2回:応用編1」報告

NNネット主催「SRの基礎を学ぶ!連続セミナー」報告

第2回:応用編1
 「地域で進めるSR」 報告
 (2010年3月4日(木)開催)

◆「SRを地域で取り組むには?」 
 (ダイバーシティ研究所 田村太郎さん)
 
 1)ISO26000にみる世界の潮流
   ISO26000をどう活かすか?
   基本は「PDCAサイクル」を回すこと
   「何となく地球に優しい」組織から、「具体的に誰かに優しい」組織へ

 2)日本企業のCSR~現状と課題
   「環境」面では世界的に遜色ないレベル/「社会」面ではきびしい
   「環境」以外の情報開示が進んでいない

 3)市民からの評価が高いCSRとは
   市民2万人の投票結果から、
    評価の高い企業例:女性が働きやすい企業、地域や生産者とのつながりが見える企業

 4)地域で進めるSR
   CSRの発展とステークホルダーとのコミュニケーションの進化
   企業だけではすべての社会責任を果たせない!
   →「エンゲージメント」で進めるこれからのCSR
     今までやってきたものに、共同のコミットメントを。
     ・地域全体で総合的な取り組みを
     ・「地域SR」への視点
      市民がSRに主体的に参画する。
      専門的分野を持つNPOと協働で取り組む
      →それが地域の価値を上げる!

   地域で、多様な担い手が協働で進めるSRの事例
     ・株式会社アレフの家庭廃油回収・バイオ燃料利用
     ・株式会社尾鍋組 大学発NPOの環境配慮型地盤改良工法の開発、地元金融ローン

   これからの地域SRの推進
     ・まずは情報開示を!
       (できていないことも含め、これからどうしたいかを開示することが評価へ)
     ・多様な担い手による「面」展開を!
       (複数の企業・ステークホルダーが協働できるプラットフォームづくりも有効)
     ・市民を巻き込んでSRをメジャーに!

◆ 事例紹介
  「地域で進めるマルチステークホルダープロセス~茨城の事例から」
  (茨城NPOセンター・コモンズ 横田能洋さん)

 ○地域のパートナーシップを拓くSRネット茨城について
  民間で労使とNPOで協働するプラットフォームとして、地域版円卓会議をつくりたかった。
  横田氏の労働界との関係などをきっかけとして、2008年より発足に向けた検討を開始。
  2009年2月に茨城NPOフォーラムでISO26000を取り上げ、5月にSRネット発足。
  2010年は連携のモデル事業としてフードバンク事業にも取り組む。

  「SRネット茨城」
  目的:企業・労働組合・経済団体・NPOの関係者が集い、組織の社会的責任や地域貢
  献に関するそれぞれの活動に関する情報を交換できる場を設けることで、それぞれの活
  動のレベルアップと、地域の課題解決に向けた相互の連携と活動の発展を促し、組織や
  地域の価値を高めていくことを目的とする。

  メンバー:茨城県内に事業所をもつ企業・労働福祉団体・経済団体でCSRや地域連携
  に関わる人、ならびにNPOで、企業・労働福祉団体・経済団体などとの連携やSRに
  興味をもつ人(組織または個人の登録制とする)

  内容:・2ヶ月に1回程度、例会を開催。SRについて理解を深める場に。
       ・活動・団体情報の収集提供
       ・CSRセミナー等の啓発事業
       ・連携事業の具体化 など

 ○やってみて難しかったこと
  ・個別の企業や労組が加入する形はすぐにはつくれない
   (SRネットの位置づけが必ずしも明確になっていない)  
  ・組織として参加できる組織と、意思決定に時間がかかる団体がある。
  ・企業やセクター代表として決定はできない。それは問わず、個人登録も可とした。
  ・セクター間の協議・協定を行う場は、具体的なテーマが出てきてからつくる。

 今後はISO26000の勉強会やフードバンク事業を通じて、
 NPOと労組・企業の提携を促すための基盤づくりに取り組みたい。  
 
◆質問・意見交換 (略)