ある会社の管理部の方と打合せをさせていただけいる最中に
「就業規則上自家用車による通勤を禁止しており、もし自家用車
での通勤途上での事故は、会社の労災は使えない、と従業員に
告げている」とお聞きいたしました。
この件につきまして若干お話させていただきます。
1 会社で自家用車通勤を「禁止している、いない」に関わらず、
経路や方法が合理的であれば、労災保険の通勤災害として取り
扱うことは可能です。
2 通勤災害について、労災保険を利用した場合でも、会社にな
んら不利になることはありません。
・通勤災害は業務災害と異なり、通勤災害だけで監督署が臨検等
を行う事はありません。
・通勤災害で労災保険を利用した場合でも、労働保険料は通勤災
害があったことを理由として、労働保険料を見直すことはありません。
メリット制は「業務災害」を対象とします。
3 通勤災害であるにも関わらず、健康保険で治療した場合は、健康
保険の範囲外として、医療費の不足分を個人に請求される場合が
あります。
4 就業規則で禁止しているにも関わらず、実態として自家用車通勤し
ている場合は、就業規則で規定された他の事項についても、形式だけ
なので特に守らなくてもいい、といった傾向を醸し出す恐れがあります。
5 自家用車通勤のリスクは、労災保険ではなく、民法上の「使用者
責任」、自賠責保険法上の「運行共用責任」にあります。
これは自家用車通勤に会社が駐車場を提供したり、特に制限無く、
通勤のための自家用車を会社の業務に使用させた場合は、たとえ休日
のプライベートな時間での事故であっても客観的に「業務上」と判断され、
会社の責任が問われるケースもあります。
6 対策
① 就業規則等で、「自家用車による通勤」を認める場合は登録制に
する旨を定める。
② 「マイカー通勤規程」を作成し業務使用はさせない旨、明確にする。
などが考えられます。
詳しくはこちらまでお問い合わせください cosmos-srcda@xsj.biglobe.ne.jp