自分で言うのもなんだけど
子供の頃から
『自分の意見をしっかり持つ』男だった。
あんまり他人の動きに流される事も少なく
通信簿にも
「自分で考え、自分で動くことができます」と
お褒めの言葉をいただいていた。
…
…
悪く言えば
「頑固で、協調性が無い」も正解。
群れない、媚びない、靡かない。
なんともまあ可愛げの無い子供である。
話はかわりますが
皆さんはお好きだろうか。
生ハムメロンを。
正直、僕には微妙としか言えない
…
…
別々に食べた方が美味しくない?
いやいや、僕は知っている。
本来の生ハムメロンのメロンは
限りなく瓜に近い品種のメロンを使っている。
つまり、野菜っぽいメロンと生ハムなのだ。
それが、日本だと
甘みの強いマスクメロン等に
生ハムが合わされたりしている。
僕が「メロンがあまり得意ではない」
という事実をさっ引いて考えたとしても
ちょっと微妙な組み合わせではないだろうか。
いや、もちろん
メロンにも生ハムにも何の罪も無い。
各々はちゃんと仕事しようとしている。
ただ主張のベクトルが違うだけだ。
…
…
先日、ちょっとした集まりに
お呼ばれしたんだけど
この生ハムメロンが出てきた。
この…つまりお互いが
俺が俺がと譲らない生ハム&メロン。
料理界の布袋寅泰と吉川晃司。
俺も「ビーマイベイベー」って言いたい
せっかく作ってくれたんだからと食べる。
んー……と言葉にならない感情が渦巻く。
「(生ハムだけ剥がして食べたい…)」
と小声で囁く自分がいる。
しかしながら最終的には
「これぞ、甘さと塩気のハーモニー!!」
とかなんとか言いながら
生ハムメロンを受け入れている自分もいる。
完全に場の雰囲気に飲まれている。
「微妙っすね」なんて言えるわけがない。
…
これはこういう食べ物なんだ。
もしかしたら僕だけが
不可思議に思ってるだけかもしれない。
僕だけが生ハムメロンとの相性が
悪いのかもしれない。
皆はどんな表情で食べてるのだろう?
…
…
いつしか僕は
生ハムメロンを食べるときに
周囲の顔色を窺うような
大人らしい大人になってしまった。
群れない、媚びない、靡かない
他人は他人。自分は自分。
しかしながら
周囲に迎合するということも
社会を生き抜く処世術の1つ。
毎日食べたい生ハムメロン!とかなんとか
軽く言える口も必要なのかもしれない。
…
…
でもさ
生ハムメロンって微妙だと思うんだよなあ。
流石に毎日は無理だ。

