『一縷の望み』という言い回しがある。

「いちるののぞみ」と読む。

意味としては

絶望的な状況で、

その望みが叶うのは奇跡に近い

そんな時に使う言葉である。

 

意味的には全く違うし

言葉としてもそこまで近くないけれど

『一抹の不安』という言い回しがある。

読み方は「いちまつのふあん」だ。

こちらの意味は

ほんの少しだけ残っている不安要素

みたいな感じだろうか。

 

両者に共通するのは

“一縷”と“一抹”という

熟語始まりが“イチ”であるという点。

 

ただ、あの日

ある言い間違いを切っ掛けに

他にも紛らわしい言葉があった事に気付く。

職場の女性が逆まつげに悩んでいるそうだ。

目がチカチカ、ショボショボするんだよね

 

僕も逆まつげ気味なので

同病相憐れむ仲間である。

 

ある日、彼女が

逆まつげを治す手術?を

検討していると言ってきた。

ほうほう、と興味深く聞いていると

それとは別の件で彼女はアゲアゲで

手術に大乗り気であることを知った。

 

手術の概要について

僕は詳しくは分からないのだけれど

瞼をいろいろと弄る関係で

術後、一重(ひとえ)の人が

二重(ふたえ)になるケースが

たまにあるらしい。

彼女は奥二重である。

僕はそれはそれで可愛いとは思うのだけれど

彼女にしてみればコンプレックスなのだろう。

 

もう彼女は来週にでも

手術を受けそうな勢いである。

 

逆まつげも解消し

二重になるかもしれない。

 

彼女は言った。

わたし

イチモツの望みに賭けます!

待て待て、ちょっと待て!!

いろいろ間違ってるぞ。

どこから直せばいいのかな。

イチモツの望みに賭けてくれるのは

僕個人としては嬉しいけれど。