『一縷の望み』という言い回しがある。
「いちるののぞみ」と読む。
意味としては
絶望的な状況で、
その望みが叶うのは奇跡に近い
そんな時に使う言葉である。
意味的には全く違うし
言葉としてもそこまで近くないけれど
『一抹の不安』という言い回しがある。
読み方は「いちまつのふあん」だ。
こちらの意味は
ほんの少しだけ残っている不安要素
みたいな感じだろうか。
両者に共通するのは
“一縷”と“一抹”という
熟語始まりが“イチ”であるという点。
ただ、あの日
ある言い間違いを切っ掛けに
他にも紛らわしい言葉があった事に気付く。
…
…
職場の女性が逆まつげに悩んでいるそうだ。
目がチカチカ、ショボショボするんだよね
僕も逆まつげ気味なので
同病相憐れむ仲間である。
ある日、彼女が
逆まつげを治す手術?を
検討していると言ってきた。
ほうほう、と興味深く聞いていると
それとは別の件で彼女はアゲアゲで
手術に大乗り気であることを知った。
手術の概要について
僕は詳しくは分からないのだけれど
瞼をいろいろと弄る関係で
術後、一重(ひとえ)の人が
二重(ふたえ)になるケースが
たまにあるらしい。
彼女は奥二重である。
僕はそれはそれで可愛いとは思うのだけれど
彼女にしてみればコンプレックスなのだろう。
もう彼女は来週にでも
手術を受けそうな勢いである。
逆まつげも解消し
二重になるかもしれない。
彼女は言った。
わたし
イチモツの望みに賭けます!
…
…
…
待て待て、ちょっと待て!!
いろいろ間違ってるぞ。
どこから直せばいいのかな。
…
…
イチモツの望みに賭けてくれるのは
僕個人としては嬉しいけれど。
