僕の従兄弟の娘(19歳)。
どんな音楽を聴いているのか尋ねると
「スピッツが好き!」と答えた。
…
決めつけや固定観念はイカンのだけれど
二十歳前の女の子なので
ジャ○ーズのなんとか、とか
K-POPのなんとか、とか
おじさんにはよく分からない名前が
出てくるもんだと思っていた。
スピッツか。
僕も若い頃にバリバリに聴いていた。
『ロビンソン』とか『チェリー』とか
パッと思い浮かぶ曲が幾つもある。
ロビンソン百貨店があった街は心震えたらしい
今時の女の子にしては
なんていうか
渋いというか、通というか
「キミ、分かってるねえぇ」みたいな
年長者としては嬉しい話である。
それは良いんだけど…
そこが若さ故なのか
自分の祖父(僕の母の兄)に対して
何の前情報も無しに普通に
スピッツの話をしてしまう。
自分が知っている事は
皆が知ってるとでも思っているのか。
「スピッツが好き」という前に、
「スピッツの○○っていう曲~」の前に、
いっても相手は90代のお爺ちゃんだ。
「スピッツっていう歌のグループがいて…」
と説明してあげないと
お爺ちゃんからすれば
ずっと頭に「?」マークだろう。
長い間「スピッツ?……犬?」だったと思う。
先日、そのお爺さん
(僕からすると伯父)の家に行った。
上記の「スピッツ?……犬?」の件(くだり)は
伯父との会話中に僕が聞いた話だ。
けなげなことに
伯父は孫娘との会話中にも
しっかりメモをとっていたらしく
そこには“スピッツ”とか“ヒバリの心”とか
会話内に出てきた言葉が
ランダムに書いてあった。
孫娘からの意味不明なメッセージを
なんとか理解しようと頑張った証である。
いきなり「スピッツ好き」とか言われたって
おいちゃんも困るよね…
(メモを見ながら)
ずっと犬のことかと思って聞いてたら
「ヒバリのこころ」っていうのが
デビュー曲って言われて
初めて「歌手か?」って……
犬とかヒバリとか
イソップの寓話集みたいな世界だ。
スピッツだから犬で済んでるけど
もし「コブクロが好き!」だったら
焼き肉の話とでも勘違いしただろうか。
カルビとかハラミとかではなくて
ワシの孫はコブクロが好き。
コブクロ好きの19歳っていうのも
なかなか渋いと思う。
普通、焼き肉屋でチョイスしないだろう。
