出勤時、家から駅に向かう途中でよく会うお婆ちゃんがいる。
一人暮らしをしているのだけれど、
かくしゃくとしていて早朝から道の掃き掃除をしている。
いつも軽い挨拶程度で済むのだけれど昨年末から様子が変わってきて
「給湯器の調子が悪いのよねぇ」と。
この時期の給湯器故障は厳しいですよね。
早く業者さんに連絡した方がいいですよ。
みたいな返答をして僕は駅に向かうことが2、3回続いた。
そして先週のある朝。
久しぶりにお婆ちゃんに会った。
「給湯器の調子が悪いのよねぇ」と。
え!?まだ連絡してなかったんですか?
(ひょっとすると連絡先が分からないのかな?)
「どこの(メーカー)給湯器なんですか?」
「えっと…エコ…エコ…」
たぶん“エコキュート”って言いたいんだろうけども
あれは技術の名前であってメーカーの名前ではない。
暫く、エコエコが続いたんだけれども、僕も電車の時間が近付いている。
「今度、給湯器を見せてください。たぶん連絡先が書いてあると思うので」
と伝えて足早に駅へと向かった。
急ぎながらも
妙にエコエコが耳に残った。たぶんコレの記憶だろう。
エコエコアザラク エコエコザメラク…
黒魔術の呪文である。子どもの頃、ブルブル震えながら読んだ記憶がある。
こちらのエコエコはEKOEKOで、お婆ちゃんの方はECOECOであるので
いつの間にかの黒魔術ということは無いと思うのだけれど。
慌て気味に駅に着き
改札をSUICAで通過しようとしたとき、タッチが甘かったのか
キンコーーンの音と共にゲートがしまり閉じ込められた。
…
…
これが黒魔術の呪いだったのかもしれない。
※お婆ちゃんの給湯器はPANASONIC製でした。販売業者に連絡済み。
