関越自動車道の高速バス衝突事故について、様々な議論がされています。

今回のような悲惨な事故をキッカケに、大きな社会問題として認識されて、
業界の実態把握と事態改善への声が沸き起こっているわけですが、
やはり後手に回っている感は否めないでしょう。

バス業界にしろトラック業界にしろ、報道されているような厳しい労働環境
からすれば、当事者たちは今回のような事故は 「いつ起きてもおかしくない」
と感じていたハズです。


しかし、これはバス業界やトラック業界に限ったことではありません。

営業活動などで車やバイクを使用している場合は、どんな事業でも実態は
似たようなもので、運転時間は多くはなくても、それ以外の業務で肉体的にも
精神的にも疲労している中で運転するというのは、よくあることです。

会社側も、安全運転管理者の選任、毎朝の体調確認、運転前の車両点検、
運行管理表の作成、等々のルールは整備していますが、実態は現場任せの
NO管理という事業所も多いことでしょう。

つまり、企業としての車両運転管理を考えた場合、いつ事故が起きても
おかしくないのはバス業界に限らないのです。


どうすれば良いのか?


一言で言い表せられるような答えはありませんが、今回事故を起こした
バス会社 「陸援隊」の社長のコメントが心に残ります。


『(法的に)間違っていなくても、適切でなかったから、
                           こういう事故になった』


法を守ることは必要だが、それで十分ではないということを的確に表現した
言葉だと思います。

企業の安全運転管理に関わる方々は、決して現場任せだけにすることなく、
どうすれば「適切な管理」 に近づけるのかを、率先して追い続けて頂きたいと
思います。