寒いからといっても
体に血はめぐっています。

泳ぐ。泳ぐ。泳ぐ。
久しく水に入れば、もう体は出たがらない。
ずうっと水の中にいたいのです。

無意味に足首のをひれのごとく、スナップをきかせ水面をたたく。
かあさん。ぼくここにいるよ。
くじらのお子様と同じ。同じ。
水に身を任せれば、地上での偏った筋肉を感じる。

ぐるりぐるりと、体をねじって水中を突き進む。
そんな気分の時は、泳法なんてどうでもいいのよ。
ことばを超えて、世界を超えて、なにものでもない。

そういうもので良いのだと。
良いのだと思うのです。