NOと言える日本 〜完全に完成されたもの〜 | ~資地計築~ 建築デザイン 木下 稔

NOと言える日本 〜完全に完成されたもの〜

今日は大阪市中央区谷町4丁目駅にほど近い
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「山本能楽堂」 に来ています。

ここは会社からも近い場所にあります。

来た理由は「もくもく勉強会」という日本伝統芸能「能(のう)」を

林本さんという能楽師 に分かりやすく解説してもらう会。

僕らは、日本に生まれながら全然日本のことが分かっていません。

今日の会でも沢山の発見がありました。

能楽というものが「退屈」で「眠たい」ものである理由が

毒された現代人のサイクルに会わないだけであるということ。

「想像する時間を大切にする」

この幽玄に気付き、今日の会にシビれました。


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演じるすべてに意味があり、

すべてに行き着いた理由があり

世界でもっとも古く、現代も全く変わらない芸を続ける「能」は

既に完成して1000年以上の為

現代ではその理由や起源が分からないと理解できません。

今日、わかりました、スゴイです。

そして能舞台で能衣装を着れるというイベントで

ジャンケンに勝って舞台上に


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今日は20代前半の女性になるということです。


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本当の能楽師が本当に着せる衣装で付ける髪の毛は
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馬の毛でできたカツラならぬ「かずら」

しっかり人力で髪型を作って行きます。


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みるみる能の世界で20代女性となりました。

能の面は付けると前がほとんど見えません。

それでも能舞台を自由に動けるのは、舞台四方にある柱のお陰。

この目標点で舞台の位置や距離を計るそうです。

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もはや、この姿を見て僕と言える人はいないでしょう。

ところで、この能舞台の床

ドンと踏む場所によって音が違います。

その秘密は床下にありました。

今日はバックツアーなので裏側まで見ます。

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舞台袖にはどの舞台でも「鏡の間」があるそうで

そこから舞台の「床下」を見れる場所へ


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床下の秘密、それは演者が床を「ドン」と踏む位置に「瓶」が置いてあり

これが音を反響させて「ドーン」と音に響きをもたせていたのです。


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沢山の見学者が能舞台へ実際に上がり、感に入っていました。

舞台へ出てくる
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幕ですが、演者のタイミングで幕を上げるため

聞こえないようにですが「お幕」という声をかけて上げます。

ゆっくり上げるには「おーまーくー」

力強く上げるには「オマク!」と使い分けています。

見学者の一人でダンサーの方が、えらくこの「お幕」を気に入って

「おまく!」と幕を上げてもらいムーンウォークで出て来ていました。

能楽堂はダンスやインド舞踊など様々なイベントでも使われているそうです。

ただし、舞台に上がるには絶対「足袋」を履かなければならず

ヒップホップダンサーも足袋履きだったそうです。

能は完全に完成された芸といえると思います。

ゆえに、「変わることがない」

積み重ねられた「理由」はとてつも無く深かったです。

積み重ねられた理由は、現代の日本にも深く染込んでいます。

ただ気づかずに生きているだけで、「能」の世界を知れば、僕らの体の中に染込んでいる

「日本」に気づきます。

僕が普段行っている設計もデザインも「能」の世界観の手のひらの上でした。

時間なく結果や刺激的なことばかり求める現代人。

はじまりも終わりもすべて「想像すること=時間」という能の世界観は

とても大切な物を失いつつ有る日本で

僕自身が普段「このままではダメだ」と思っているものと通じていました。

携帯電話は便利ですが、携帯電話のお陰で人はせっかちになり、

目に見えない不安や、即連絡が取れないということだけで

たったそれだけで、人を責めたり怒ったり。

インターネットは色んな事が分かりますが

間違っていても「即答え」で無責任。

この無責任さが「名前を隠して」人を傷つけたり、攻撃したり。

我々の生き様に刻まれているはずの「想像する=その時間を大切にする」を

これから、ゆっくりと考え、引き出して行きたいと思います。

今日は長くなりましたので

僕のひとこと

そろそろ「お幕」