ただ、そこに立つ~ブレイスとは~ | ~資地計築~ 建築デザイン 木下 稔

ただ、そこに立つ~ブレイスとは~

建物が建っています。

ただそこに建っています。
ジェンガや積木のようであっても建つことは建ちます。

建物の場合、この接合点を固めたり接着すると、急激に強くなり、倒れにくくなります。

そして、接合点から接合点へ、つっかえ棒を入れることででも、倒れにくくすることが出来ます。

現在の建築はこの、固める、つっかえるで構造強度をみますが

実際には、ちょっとした材料が付いたことによって、計算上出てこない強さが上がったりします。

中村俊郎さんという社長がおられます。

「中村ブレイス」という会社をされておられます。

義肢装具を作る会社ですが、ご本人は沢山社会に貢献する事をされており、

僕が語るまでもなく、有名な社長です。

この会社のお名前の「ブレイス」

これは「支える」と言う意味で

建築でも、先程の「つっかえる」というのが

同じブレイスという言葉で使われています。

中村社長は「誰かを支えたい、誰かを支える」という思いでこの社名にされたそうです。

建物は自身の構造強度で建っているように見えますが、小さな支えがあることや

そこに人が暮らすことによって、換気や保守があり

建っていることが出来ています。

これは空気の様に大切なのに、普段、空気の様に意識されません。

僕という人間が立っています。

ただ、そこに立っています。

骨という柱、梁を筋肉で固め、つっかえ立っています。

おこがましくも、自分のお陰で立っていると思っています。

僕という人間は小さな事や様々な方々に支えられ

気付けばようやく立つことのできる積木でした。

それを空気の様に気づかない

愚か者だったようです。

僕にもきっとできる

たとえ小さく弱くとも、誰かのブレイスになること