先日、お客様のところへ部下と同行で訪問することとなった。


少し複雑な説明を求められ、部下では手に負えないケースが発生し、急遽、私に応援が要請されたためだ。


部下には良い機会と考え、お客様への説明方法についてノウハウを伝授するつもりで、一部始終を隣で見ていてもらった。


お客様とのやりとり、会話の間、そして疑問点の解消ができたかどうかの確認まで、お昼休みの貴重な時間を頂き、手短かに、しかも的確な説明を心掛けた。


幸いなことにお客様はご理解を頂けたようで、最後は安心された顔をお見せいただけた。


帰りの車内で、部下に感想を聞いてみたところ、ただ「すごいですねー。」というだけで、果して、彼にとって勉強になっただろうかと少々心配になったが、まあ、少しでも取り入れてくれるとありがたいと思う。


このような経験を積み、徐々に自分のものにしていってくれることで、将来、お客様に安心を与える説明ができるようになるのだ。


ところで、お客様から信頼を得るためには、まずは、会話のやりとりに気をつける事が大事である。


お客様が知りたい情報を確実に把握するためには、お客様と会話をすることで、引き出す事ができる。


知りたくもない情報を一方的に貴重な時間を掛けて聞いていただけるほど、お客様は暇ではないのだ。


何をお客様は知りたがっているのか?不安な事は何か?すべては、会話の中で、お客様が疑問に思い、その為のサインを出してくれる。


そのサインを聞き逃さないことだ。


サインは、眼つき、顔色、手振り、態度など、会話以外からでも発せられることがある。


少し大げさではあるが、お客様の話を全身全霊で聞く姿勢が全てであると言える。


疑問点が理解できれば、あとは、その解決策を提示することで、信頼を勝ち取る事ができる。

(解決策を提示できなければ、当然信頼を得ることはできない。)


信頼を得られるであろう行為すべて、例えば「約束を守る」、「時間には遅れない」、「頂いたメールには、タイムリーに返信する」という行為につながっているといえる。


会話を少し意識するだけで、信頼度が劇的に向上するのだ。