実に不誠実でヤクザな商売。
それが不動産屋。
数年間世話になった神奈川の不動産屋は
この「定説」からまるっきり外れる立派な不動産屋だった。
かゆいところに手が届くような気配りと、
発覚した問題点には迅速に対応。
まぁ、普通の客商売はこれが当然であり、
そういった「サービス」が不十分な企業なり店なりは
遅かれ早かれ淘汰される。
だが、不動産屋は別だ。
いや、イナカの不動産屋に限定されるのか、
それとも「ここ」の地域性なんだろうか。
なぜそんなデタラメな、
とても「サービス業」とはおこがましくて言えないような
商売を繰り広げておきながら潰れない。
いや、むしろ巨大化して栄華を誇っている。
お前、ちょっとここに座れ、
と、正座させて客商売のなんたるかを
小一時間説教垂れてやりたいが、
こんな企業というか、業界に携わる人間に
何を言ったってムダなのだろう。
といっても、あちらのペースに会わせてやる必要など
これっぽっちもないので、
こちらは繰り返し言う。
「アンタ、もういい。上司出せ。」
と、脅しもかけ、
「ほら、さっさと片付けないと、あなたも俺から言われてうっとおしいだろ?」
と、同情を装ったりしながら、
なんとかこちらの要求をこなすように尻を叩く。
だが、
本当は言ってやりたい。
「お前のような使えない人間どもの集まりか、この業界は!」