5月21日(水) マンチェスター・ユナイテッド1p - 1チェルシー(@スカパー)
※延長戦0 - 0、PK戦6 - 5で、マンチェスターUが優勝
(マンチェスターUの布陣)
ルーニー テベス
ロナウド スコールズ キャリック ハーグリーブス
エブラ ビディッチ リオ ブラウン
ファン・デル・サール
マンチェスターUが、前半ペースを握って先制しながら、追加点の前にやや不運な失点で追い付かれ、以降はチェルシーに流れを明け渡したものの、PK戦までこぎ着けて優勝。
マンチェスターU
[試合前]プレミア優勝の余勢を駆って、2冠を目指したい。ただ、ロナウドに対するRマドリード(というか、それ寄りのスペイン・メディア)からの横槍による移籍騒動の影響が懸念される。
9シーズン前の前回ビッグイヤー獲得時の決勝では出場停止だったスコールズは、もちろん先発したが、意外にもギグスやパスは使わず、ハーグリーブスが中盤に先発。守備的にテベスを1トップにした4-1-4-1の布陣と思いきや、ハーグリーブスは普通に右サイドに入り、通常の4-4-2の布陣。パクはベンチにも入らず。
[試合内容]徐々にパスがスムーズに回るようになり、ややペースを握った印象。序盤はピッチの影響か足元のパスが多かったが、エブラやハーグリーブス等のサイドの動きが出始め、2トップがよく動いて起点となり、さらに攻撃のリズムも上がって来た様子。守備も割りと厳しくできており、流れは悪くない。ただ、最後の守備の壁は、なかなか乗り越えられない。
しかし前半中頃、スローインからスコールズとブラウンのパス交換からブラウンがフリーでクロスを入れる形を創ると、ファーサイドでマークの外れたロナウドがヘッドを合わせ、ようやく創ったチャンスで先制に成功。さらにカウンターから、ルーニーのフィードをサイドで受けたロナウドのクロスにテベスがヘッドで飛び込むが、GKに弾かれ、そのこぼれ球からキャリックのシュートもGK正面に弾かれた。また前半終盤、自陣でパスカットしたハーグリーブスのパスをサイド深くで受けたルーニーのクロスにテベスが飛び込むが、一歩届かず。流れをキープしながら、追加点を奪えない。
ところが前半終了間際、ミドルシュートのこぼれ球から決められ、守備を崩されていない、やや不運な形でいきなり同点に追い付かれてしまう。
すると後半になると、押し上げが遅くなって中盤が空き出し、パスがつながらなくなった一方で守備の寄せが遅くなり、相手に流れを明け渡してしまう。押し込まれてゴール前にパスを出される場面が増え、さらにはフリーでミドルシュートを打たれる場面すら出始めた。後半途中からテベスを1トップに残して中盤を厚めにする布陣に切り替えたが、立て直すまでに至らない。ポスト直撃のシュートもあり、逆転されそうなまずい流れだったが、何とかしのいで延長戦まで持ち込んだ。
延長に入ってから多少は持ち直し、何度か攻撃は仕掛けることはできた。延長前半には、(ルーニーのサイドチェンジのこぼれ球から?)粘ったエブラがサイド深くまで侵入して守備とGKを引き付けて戻した所をフリーのギグスが狙うが、シュートを守備に当ててしまう。延長後半には相手に退場者が出て有利になったものの、時間少なくチャンスまで持ち込めず、PK戦へ。
PK戦では、ロナウドが止められていったんリーチまで追い詰められたが、ここで相手に外してもらえて生き返り、最後はGKファン・デル・サールが止めて、PK戦でやっと勝利を掴んだ。
[試合後]不運な失点だし、追加点が取れていればうまくコントロールできたかもしれないが、結局のところは逆転されなくて助かった展開。最後のPK戦も、相手が外してくれなかったら敗れていた、薄氷を踏む優勝。
それでも、プレミアとビッグイヤーの2冠を達成、栄華を極めたかな。FAカップでの不運さえなければ、再びトレブルも可能だったかもしれない(そうなるとこの決勝でのコンディションが違ってくるが)。
チェルシー
[試合前]プレミアではもう一歩でタイトルを取り逃したが、同じマンチェスターU相手に雪辱し、アブラモビッチ・オーナーのお膝元モスクワで念願の初ビッグイヤーを獲得したいところ。ただ、監督の去就問題や、ドログバやランパード等の移籍問題が影を落とす。
負傷のあったドログバ、テリー、カルバーリョは、すべて復帰。直前に負傷の情報があったAコールも無事先発。3トップの左サイドは、またもやカルーではなくマルダ。右サイドバックに入ったエッシェンを含め、それ以外は予想通りのベストメンバー。
[試合内容]ロングボールを含めてドログバにくさびを入れてからの攻撃を主に狙っていたが、そこからの展開が相手の厳しい守備につぶされ、ほとんど攻撃の形にならない。マルダはボールを触っても打開できず、Jコールはほとんど目立たず、エッシェンは上がることもできない。むしろ、徐々に相手のサイド攻撃に手こずるようになり、相手にペースを明け渡していく。そして前半中頃、スローインからクロスを許すと、エッシェンが相手のマークを離してしまってフリーでヘッドを合わせられ、流れどおりに先制点を失った。
しかし前半終盤から、前に仕掛ける意識が高くなり、ようやく攻撃がつながり始めた。バラックやランパードが前を向いてパスを出せる状況が出始め、エッシェンも頻繁に攻撃参加し始める。そして前半終了間際、そのエッシェンのミドルシュートが相手に当たってこぼれた所をランパードが蹴り込み、いい時間帯で同点に追い付くことができた。
後半になると、むしろ中盤を制圧できるようになり、流れは完全に掴んだ。前半のような縦に速い展開だけでなく、サイドへの展開も増え、厚みを持って攻め立て、シュートもかなり増えた。バラックがフリーでミドルシュートを放つ場面等、逆転できそうな展開だったが、しかしもう一押し決定打まで結び付かない。ドログバの強引な体勢からのミドルシュートは、惜しくもポスト直撃。取り逃した格好で延長戦へ。
延長前半にも、Aコールのクロスを受けて守備を引き付けたバラックのパスからランパードがPエリア内で反転してシュートを放つが、今度はバー直撃。しかし延長後半、負傷者発生によるボール返しからのつまらない小競り合い(遠因は、後半のチェルシー側による意地悪なボールの返し方だろう)で、相手に手を出したドログバが退場してしまい、やむなくPK戦へ。
PK戦では、GKツェフが1つ止めていったんリーチまでこぎ着けたが、5人目のテリーが足を滑らせて外してしまい、運を手放したか。最後は途中出場のアネルカが止められてしまい、非情な敗戦。
[試合後]流れの良かった後半に攻め切れなかったのが、痛かった。悲願の優勝に半分手を掛けながら、またビッグイヤーから見放された。とうとう今シーズンは無冠(ラニエリ監督下以来)。
■ビッグチャンス
マンチェスターU: 前半3回 後半0回 延長前半1回 延長後半0回 =4回
チェルシー: 前半2回 後半4回 延長前半1回 延長後半0回 =7回
■好調そうな選手・調子の悪そうな選手
マンチェスターU:○ロナウド(テクニックが切れていた。エブラとのコンビネーションも効果的。)
チェルシー:●○エッシェン(ロナウドの突破を許す場面多かったが、一方で特に前半終盤からは圧倒的なオーバーラップで脅威を与える)