ときどき

胸がぎゅうーと苦しくなる香りに出会う。

駅とか、街なかとか、いろんなところで。

思い出の美しさに浸る前に、ほろ苦さがやってくる。


あんな目に遭ってもなお、

あの人の香りは私を連れ戻そうとするんだよなぁ。


まったく、

どうしようもないですね。



しぜんな香り。柔軟剤みたいな。

香水とかはつける人ではなかった。

そういった自然体な感じに惹かれたのかもしれない。

シンプルな洋服、シンプル(だけどときどき変な)髪型、シンプルなお顔。

そしてシンプルなお髭をときどき蓄えていた人。

ミルクもお砂糖もいれない人。



きょうもどこかで珈琲でも飲みながら、

古本でも読んでいるのかしら。




寒いよ。