「はぁ…」
ジミニヒョンが出て行き、VLIVEも終えて、僕はひとりため息をついた。脳裏には先ほどのジミニヒョンの姿がまた浮かぶ。
VLIVE中なのに…
思わず、見ちゃった…
運動していたら、ジニヒョンとジミニヒョンが放送しているのを知って、慌てて部屋に行った。2人が明るくけらけら笑う雰囲気が愛しいのと同時に少し妬けて、僕は放送をつけた。ジニヒョンの部屋を出たジミニヒョンが、僕の部屋に来て嬉しいのもあった。僕だって、ジミニヒョンと2人でVLIVEするくらい仲がいいんだと、確認したい思いもあった。
こういうの、こじらせてるって言うのかな…
僕も早くすっぱりと告白しちゃえばいいのかも…
こんな長い間、好きなんだから…
ジミニヒョンのことが好きな気持ちが、僕の中に降り積もって、うず高く天まで上っている気がする。「好きだと伝えたい」「いや、メンバーなんだからまずいでしょ」という2つの思いが拮抗してずっと苦しい。でも、僕はちょっと特殊なのかもしれない。ジミニヒョンの笑顔を見れば、そんな苦しさもすぐ吹っ飛んできたからだ。
でも、あんなのを見た後は…
薄い布地の下に覗くなめらかな白。挑発的な、僕を試すみたいなジミニヒョンの笑み。その布地の下の白がなめらかだと知っているのは、もう何度も、幼い少年同士のじゃれあいの時間に触ったから。
でも僕は…もう違う意味で、ジミニヒョンに触れたくて仕方ない。
体が熱い気がして、僕はひとりで恥ずかしくなって、バスルームに行ってシャワーを浴びた。低めの温度に設定した湯の粒が肌に気持ちいい。
ジミニヒョンは、僕のこと…どう思ってるんだろ…
仲は…メンバーの中でもいい方だと思う。昔はひっかかるような表情をされることもあったけど、最近は呼び捨てにしても怒られなくなった。だから嬉しくて…カメラが回っていてもつい呼び捨てにしてしまう。だけど、さっきみたいにヒョン達にからかわれると、やはりいつまでたっても弟としての扱いを超えることはないのかもしれない、と僕は少し落ち込んだ。
バスルームを出てスマホを見ると、ジミニヒョンからのメッセージを受信していた。『まだ起きてる?部屋行っていい?』という文字を見て胸がどきん、と跳ねる。
いいけど…
いいんだけど、マジで、超、嬉しいんだけど…
こんな夜に、ジミニヒョンと2人きりになるの、大丈夫かな、僕…
嬉しさと自分への不安を隠して『いいよ』と素っ気なく返すとすぐに既読になった。程なく部屋の呼び鈴が鳴って、僕はドアを開けた。