*BL妄想(ジョングク×ジミン)です
Side JM
「昨日あの後2人でバー行ったんだって?」
共同で使っている冷蔵庫で飲み物を探していたら、背中からジニヒョンの声がする。振り返ると、パジャマ姿のジニヒョンが手にお酒の瓶を持って立っていた。
「行きました…ジョングギが酔っちゃって大変で」
僕が言うとジニヒョンは面白そうに笑った。
「珍しいなあ…見たかったなあ」
「ふふ…酔っ払ってビルの床に這いつくばってました」
「ははっ…それはヒョンに見せてくれないと」
ちょうどその時、ジョングクが飲み物を探しにきたのか廊下の向こうからやってきた。
「あ、這いつくばった子だ」
ジニヒョンが言うと、ジョングクは苦笑した。そして僕の方へ顔を向けて口を尖らせた。
「もう…なんで言うんですか、ジミンシィ」
言葉とは裏腹に、ジョングクの瞳は笑っていて、僕も笑った。
「俺飲むけど、一緒に飲む?」
ジニヒョンが僕らにお酒の瓶を掲げてみせた。僕らが頷くとジニヒョンはにやりと笑った。
「俺もジョングクを這いつくばらせる!」
芝居掛かった仕草でジョングクを指差すから、僕らは噴き出した。
「いや!そんな飲まないから!」
ジョングクが笑って言うと、
「ヒョンの酒が飲めないんですかー?」
とジニヒョンは機嫌よさそうに笑った。
リビングエリアのテーブルにお酒の瓶を置き、各々コップやおつまみを用意している時、ジョングクが近寄ってきて、とん、と肩を触れさせた。
「僕があんな酔っ払ったの…ジミニヒョンといたからだよ?」
ジョングクは僕の耳元で小さくそう言うと、真面目な顔で僕を見た。
「他の人といてもああならないから」
真剣に言い続けるジョングクに愛しさがこみ上げる。
僕は振り返ってキッチンにいるジニヒョンを見た。ジニヒョンは吊り戸棚から何かを出そうとしていて、僕らに背を向けていた。
「わかってるよ」
ジニヒョンが見ていない隙にこっそりジョングクの頰にキスすると、ジョングクは照れたように笑って僕の唇が触れた頰を手で抑えた。
「もう、酔っ払わせたいの?」
「ふふっ」
2人で顔を見合わせて笑っていたら、コップを持ってきてくれたジニヒョンが
「もう酔ってるのか?」
とあきれたように呟いた。
…fin.