Side JM
ジョングクはまだ会社でやることがあるらしく、他のメンバーだけで宿舎に戻ってきた。シャワーも浴びて、後は寝るだけになったけれど、僕は眠る気になれなくてベッドに座ってため息をついた。ホソギヒョンは予定があるらしく、外出していて部屋には僕1人だった。
うう…ジョングク、会いたいな…
考え始めると体が熱くなってきて、僕はひとりで恥ずかしくなってきてぽすっ、とベッドに横たわった。禁欲3日目。明日も明後日も練習だ。僕は自分で自分の腕をかき抱いた。
「はぁ…」
僕を力強く抱き寄せるジョングクの腕を思い出してしまうと、僕の手は自然と熱をはらんだ自身へと伸びた。
「んっ…グガ…」
思わず名前まで呼んでしまって、僕は自分の声にびくっとした。だけど、やめられなくてそのまま手をゆっくりと動かす。
「は…」
触って欲しい…ジョングクに…
僕は目を瞑って、さらなる動きに集中しようとした。その時、バタン、とドアが開いて僕は本当にびくっっ、として慌てて身を起こした。
「ジミニヒョン」
「ジョ、ジョングガ…何…なんで…」
いきなり、会いたかった人が現れて僕の胸はどきりと飛び跳ねた。ジョングクはベッドの上で身を起こした僕のところまで一息にやって来ると、僕の背中と膝の裏に手を入れてひょい、と僕を抱き上げた。
「な、ななな何すっ…」
抱きしめられたドキドキと、見られたはずはないけれど、さっきまで一人でしていた行為のことを気取られやしないかというドキドキで僕は混乱した。
「僕の部屋行きましょう…ね、つかまってて」
ジョングクがにこ…と笑うから、僕の胸はますます早鐘みたいに鳴った。だけど、僕の答えを待たずにジョングクが歩き出したから、慌てて首にしがみつく。ぎゅ、と僕が抱きつくと、ジョングクの腕にもぐっと力がこもって、そんな小さなことにもドキドキした。
「僕の部屋…ジミニヒョンが開けて?」
部屋の前まで来ると、両手の塞がったジョングクは僕にドアを開けるように促した。僕は片手でジョングクの首にしがみついたまま片手を伸ばしてジョングクの部屋のドアを開けた。
「ジョングガ…あっ…わ」
部屋に入るやいなや、ジョングクは体でドアを閉め、ベッドへ近づくと僕をそこへ下ろした。次の瞬間、「何するの」と言葉にする間も無く、僕の唇はジョングクに塞がれていた。