今は僕が恋人なんだから…
せめて、ジニヒョンから引き剥がすくらいはしたってバチは当たらないだろう。僕が廊下の陰からリビングへ出て行こうとした瞬間、
「あージョングガ、ここにいた」
と、ナムジュニヒョンの声が聞こえた。
「この前もらった音源、できてるぞ。聞く?」
「あ…はい、行きます」
音源を少し編集してもらう作業をナムジュニヒョンにお願いしていたのだった。断るわけにいかず、僕はまだジニヒョンとくっついているジミニヒョンの姿に後ろ髪を引かれつつも、ナムジュニヒョンの後ろに付いて行った。
Side JM
ああ…どうしよ…
ジニヒョンの肩にもたれかかっていると、ジョングクのことばかり思い起こされて、胸の奥がきゅん、と震える。
悔しいけど、ジョングクの部屋、行こっかな…
そう決めると、早く触れたくてたまらなくてヒョン達に断ると、小走りでジョングクの部屋へ向かった。
ドアの前に立って、中を窺う。部屋からはなんの物音も聞こえずしんとしていた。
寝ちゃったかな…
そう怖気付きはじめた時、後ろから
「今日もジョングクとゲームするの?」
とホソギヒョンの声が聞こえて僕はびくっと体を揺らした。
「ジミニ、最近また夜更かし多いみたいだけど、ちゃんと寝なよ?明日も練習だよ」
ホソギヒョンはそれだけ言うとすぐに僕らの部屋に入って行った。
そうだよな…やっぱり、早く寝なきゃ…
僕はドアノブに触れていた手をすごすごとおろした。ジニヒョンとユンギヒョンに挨拶してから自室へ戻ろうと決め、僕は再びリビングへ戻った。