Side JK
「今夜…お前の部屋行っていい?一緒に飲も?」
そんな風に言って小首を傾げ、にこにこ笑って体を寄せてくるジミニヒョンは、僕の体温を上げるのに充分な可愛さだ。
僕、もう、今日こそ、我慢できなくなりそうなんだけど…
でも、また寝ちゃったりして、ジミニヒョン…
「はい」
僕が頷くと、ジミニヒョンははにかむように笑って、小走りで前を歩くヒョン達に近づいていった。
皆で食事した後、部屋に戻ってシャワーを浴び、ジミニヒョンが来るのを待った。程なくホテルの部屋の呼び鈴が鳴って、わかっていたのに胸がどきん、と跳ねる。ドアを開けると、ホテルの大きめのバスローブに身を包んだジミニヒョンが立っていた。手には韓国の焼酎の小瓶を持っている。僕を見るとにこっと笑った。
「どうぞ、入って」
なぜか小さな声で早口になって、彼を部屋へ入るように促すと、ジミニヒョンはくっくっと笑った。
「やましいことしてるみたい」
うう…「やましい」って…
その「やましい」こと…したいんだってば…
ジミニヒョンは僕の部屋のベッドにちょこんと腰掛けた。僕も隣に座る。ジミニヒョンがホテルのコップを2つ取り出して酒を注ぐから、慌てて止めた。
「あ…僕飲めな…」
「外はアメリカだけど、この部屋の中は…韓国ってことで、韓国の焼酎…ふたりきりだから」
そう言ってウィンクするジミニヒョンにドキドキした。ジミニヒョンの発音する「ふたりきり」という言葉に体が熱くなる。
「でも、ちょっとだけな?乾杯!」
にこにこ笑うジミニヒョンと、こつん、とコップを合わせると、ふわりと焼酎の香りが立った。
僕はちょっと舐めただけだったけど、ジミニヒョンのお酒のペースは早かった。お酒をこくり、と飲んだ後、チェイサーに僕が用意した水もごくごく飲んだ。
「美味い…なんかつまむ?」
ジミニヒョンが周りを見回すから、僕はミニバーからスナック菓子を取り出した。
「これでいいですか?」
「うん…ジョングガ、ジョングガ」
袋を開けていると、ジミニヒョンが呼ぶから振り返ると、にこにこ笑いながら雛鳥みたいに口を開けていて、僕は噴き出した。
「リアルにひよこちゃんじゃないですか」
菓子を取り出して、ジミニヒョンの口に近づける。口の中に放り込んであげると、ジミニヒョンはふふっ、と照れたように笑ってもぐもぐ食べた。
可愛い…
キス…してもいいのかな…