Side JK
次の日、ドアのノックの音で目が覚めた。
「おーい、子供達ー!起きてるかー?」
あれはテヒョニヒョンの声…
テヒョニヒョンに子供扱いされるなんて、と僕が苦笑いしながら起き上がると、隣のベッドでジミニヒョンが「子供じゃないって」とぶつぶつ言いながら起き上がるところだった。ジミニヒョンはそのままベッドを降りて、ドアを開けた。身支度を整えたテヒョニヒョンが立っていた。
「起きてたのか」
「今起きた」
バスローブ姿のジミニヒョンを見て、自分がシャワーも浴びずに寝てしまったことを思い出した。
「一緒に朝ごはん食べに行こ」
「うん、ちょっと待って」
はあ…やっぱりテヒョニヒョンとすごく仲いいんだもんな…
「ジョングギ、シャワーした?してなかったらしてきなよ」
「わ、ジョングギいたんだ」
部屋に入ってきたテヒョニヒョンが僕を見て驚いた。だけどそれは一瞬で、すぐにくつろいだ様子でジミニヒョンのベッドに寝転がる。
「や、先行ってていいですよ…今からシャワーしてたら…」
「いいっていいって…大丈夫だから浴びてきな」
ジミニヒョンはテヒョニヒョンと同じベッドに横たわって、僕ににこっと笑った。
「じゃあ…浴びてきます…」
(…けど、こっちのベッドにいてくださいよ)と、言いたいのを飲み込んで僕はバスルームへ入っていった。
今日のスケジュールは、いろいろ予定されていたが、最初は昨日の受賞に関連したインタビューと撮影から始まった。
皆で控え室で待つ。ジミニヒョンは珍しく緊張しているようだった。
「テヒョン、僕なんだか緊張してきた」
ジミニヒョンはソファに座ったテヒョニヒョンのとなりに密着して座って、テヒョニヒョンの肩にもたれかかるようにした。テヒョニヒョンはそんなジミニヒョンを一瞥して、片方の眉をぴくりと動かした。
「テヒョンは緊張してないの?」
「してるように見えるか?」
「ふふっ…ごめん、聞いた僕がバカだった」
ジミニヒョンは本当に面白そうに笑って、顔をテヒョニヒョンの腕に突っ伏すようにした。
この前、バイキングに乗った時も思ったけど…
面白がって、「僕の方がテヒョニヒョンより兄さんに見える」って言ってみても、
やっぱりジミニヒョンにとっては、テヒョニヒョンは頼れる人なんだな…
年の差が恨めしかった。いや、年の差のせいにしていたら、いつまでたっても僕はジミニヒョンに頼られる男にはなれない。でも、どうしたら、もっと頼れる男になれるんだろう。どうしたら、ジミニヒョンをちゃんと守れる男になれるんだろう。
はぁ、とため息をついたら、口に出ていたみたいで、ジミニヒョンが心配そうに見ていて、慌ててにこっと微笑む。ジミニヒョンがふふっ、とはにかむように微笑むから、心臓がばくばく言った。
ああ…恋って大変だな…
