Side JK
そして、チキンを平らげた後も3人で飲み続けた結果、ジニヒョンとジミニヒョンは僕の部屋の床で眠ってしまった。
「はあ…」
僕はあどけなく眠るジミニヒョンを見つめた。
こんな、安心して眠られてしまったら、何もできないや…
ジミニヒョンが寝返りを打って、ジニヒョンに寄り添う形になったから、一瞬むっとなって2人をそうっと引き離す。
「何やってんだ…僕」
その夜僕は学習した。ジミニヒョンは可愛いけれど、酔うともっと可愛くなる。だから、僕がちゃんとしてなきゃだめなんだ。
3人で飲んだ日の数日後、僕らはアメリカへ渡った。ギリギリまでステージの練習をしていて、ジミニヒョンとの時間を持つことはできなかった。でも、激しい練習の甲斐あってアメリカでのステージは大きな歓声をもらい、僕たちは達成感と充実感で胸がいっぱいになった。
授賞式の後、メンバーだけでパーティをすることになった。7人で1つの部屋に集まる。さりげなく、ジミニヒョンの隣をキープする。
だって、ねぇ…
パーティってことは、お酒を飲むってことだしね…
VLiveが終わる頃にはジミニヒョンは早々にスパークリングワインのグラスを開けていた。
「もう飲んだんですか」
「ふふ」
隣で小さく囁くと、兄さんは照れくさそうに微笑んだ。
「僕の、飲みます?」
「そっか、アメリカじゃまだ飲めないんだっけ」
そう。アメリカじゃお酒も飲めない。
まだそんな年齢なんだな…
お酒を飲んでいるヒョン達をみていると、自分がすごく子供みたいに思えて少し落ち込んだ。いくら大人になったと思っていても、きっとジミニヒョンも含めて、周りの人からはまだ子供みたいに思われているんだ。
黙ってお酒の残ったグラスを渡すと、ジミニヒョンは嬉しそうにこくこく飲んだ。
このペース…やっぱり僕が気をつけてなきゃ…
酔っ払ったジミニヒョンが可愛いのはいつものことだけど、
今日は解放感があるのか、いつにも増して、なんか…
話題は今日のステージの各々のパフォーマンスのことに移った。ホソギヒョンがジミニヒョンの肩を抱いて、彼の歌声を褒めて、ジミニヒョンは嬉しそうだった。
絶対ホソギヒョン、ジミニヒョンのことすごい好きだよね。何年もルームメイトだし…
僕はジミニヒョンから少し離れたところにすわっていても、ジミニヒョンに微笑みながら視線を投げているユンギヒョンをちらと見た。
ユンギヒョンも…なんだかんだ、ジミニヒョンに優しい気がする。
でも、ユンギヒョンはボディタッチは少なめだ。
そういう意味ではやっぱりジニヒョンが手強いかなあ…