BL妄想(ジョングク×ジミン)です
苦手な方は閲覧ご注意ください

第1話はこちらから

















変なとこ触られた、と思ったのは一瞬で、気づいたらジミンの足元にはお化け役の男が気絶して転がっていた。


側に立っているのは…


その姿を見た途端、ジミンはカメラの電源をオフにしてそこへ置くと、ジョングクの手を取って駆け出した。


「ジミ…」


「しっ」


ジミンは倒れた男をちらりと横目で見て、走りながら人差し指を唇に当てた。その指も、唇も、不思議な色っぽさがあって、ジョングクは状況を忘れて一瞬見惚れた。


「っはぁっ…バカっ」


廃校の外へ出て、肩で息をしながらジミンはジョングクへ振り向いた。


「付いて来ちゃダメだろ」


「だって…心配で…」


ジョングクは心配そうにジミンの体に目をやった。


「大丈夫?触られましたよね?」


「平気」


そう強がっていたものの、暗闇の恐怖と男の手の気持ち悪さでジミンの脚は震えていた。ジョングクはそれを見て顔をしかめると、ジミンに近づいてそっと抱きしめた。


「ジョングガ…」


さっきまでの恐怖が嘘みたいにすうっと消えていく。ジミンは体の力を抜いて、ジョングクに預けた。


「僕以外に…触らせないで」


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甘えるような懇願するような、しかしそれでいてきっぱりと命じるようなジョングクの声に、ジミンの胸はどきんと鳴った。


「ね、約束してください…僕以外に触らせないって…」


「じゃあメンバーは?」


ジミンがいたずらっぽい笑顔を浮かべて聞くと、ジョングクはむうっと口を尖らせた。


「ヒョン達はセーフです。ギリギリ」


「ギリギリなんだ」


ジミンは噴き出した。そしてそっと体を離し


「…何発入れたの?」


恐る恐る聞くと、ジョングクは表情も変えず、「3発だけですよ」と答えた。きっと急所ばかりなんだろうな…と思うとジミンの背筋は今度はひんやりしていくのだった。


「あ、やば」


ジミンが声を上げた方を見ると、スタッフ達がこちらへ走ってくるところだった。


「ジョングガ、先にこっそり車帰ってて」