BL妄想(ジョングク×ジミン)です
苦手な方は閲覧ご注意ください

第1話はこちらから

















自室でジョングクはひとり、途方に暮れていた。


(ジミニヒョンにキス…しちゃった…あんな本気の…)


今まで我慢してたのに、とジョングクは少し悔しかった。好きだと伝えもせずに、我慢できずにキスしてしまうなんて、自分はまだまだ子供なんだ。


素直に、無邪気に愛情を示してくれるジミンに、いつしか兄弟愛に似た愛情以上のものを感じるようになったのはいつのことだろう。

愛情を込めて「ジョングガ!」と呼ばれるたび、じゃれて抱きしめられるたび、胸のうちに温かい火がともる。それがいつのまにか、熱い火になったとき、ジョングクはジミンを抱き寄せて、自分の胸の中に抱きしめたいと思うようになった。だけど、人前で本気でそんなことをするのは恥ずかしかった。そして何よりジミンに嫌われるかもしれないと思うと、自分の気持ちは、子供が甘えてやっているのだと思わせるような遊びやノリの雰囲気の中にくるむしかなかった。ジミンにおどけて「俺のこと好きだろ?」と聞かれたときも、本当の気持ちを伝えたいのをぐっとこらえてきた。




でも、そんなことを続けていたら、自分はいつまでたってもジミンにとって弟で、守るべき子供でしかいられない。




今、ジョングクの脳裏に焼き付いている光景がある。


仕事でアトラクションに乗ることになった時、怖がったジミンが、テヒョンを呼んで、アトラクション中ずっと、テヒョンの手を握っていたときの光景だ。テヒョンより、自分の方がジミンの隣にいたのに、ジミンはテヒョンを呼び、テヒョンも素早く、ごく自然にジミンの隣に収まった。すごく、悔しかった。早くもっとジミンが頼ってくれるような大人になりたいと思った。次に何かあったら、ジミンを守るのは自分だ、と思った。


なのに、守るどころか…あんな振る舞いをしてしまうなんて…










はぁ、とため息をついて、ジョングクは寝支度を整えるとベッドに潜り込んだ。知らず、唇に指を触れさせていた。


(柔らかかった…ジミニヒョンの…)


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そして、誘われるように忍び入ったジミンの唇の内の熱を思い出すと、ジョングクは頭が沸騰しそうに感じた。


(ジミニヒョン…明日もう一度謝ろう…そして…)


ジョングクは拳にぎゅ、と力を込めた。


(もう、ちゃんと気持ちを…伝えなきゃ…)


目を閉じてもジミンの顔が浮かんできて眠れず、ジョングクは閉じたまぶたにぎゅっと力を入れた。