BL妄想(ジョングク×ジミン)です
苦手な方は閲覧ご注意ください



















「んっ…」


ジミンは混乱していた。


ジョングクが、自分に、キスしている。


強く押し付けられた唇は幼さの中に荒々しさを秘めていて、ジミンは思わず唇を開いた。


「んん…んっ」


ジョングクの熱  い  舌  が瞬く間に忍び込んでくる。遊びやノリで軽い  キ  スをしたことはあったけれど、こんな本気の  キ  スはしたことがなかった。


(どうしよう…)


噛みつくような、幼さを残したジョングクの口づけが気持ちいい。甘えるように吸  われて、胸  の奥がとくん、と鳴る。ジミンが掴まれている腕の力を緩めると、ジョングクの力も抜けた。


「ジミニヒョン…」


ジョングクは小さく呟いて、ジミンの顔の脇に肘をつき、ジミンの頰をいとおしむようにそっと両手で挟むと、ジミンに体重をかけてくる。酒を飲んでいるせいか、触れ合っているジョングクの体は熱い。


(ドキドキする…)


ジョングクの奴、こんなキス、知ってたのか。ちゅ…とまた、遠慮がちにジョングクの唇がジミンに  押  しつけ  られたが、すぐには離れなかった。何度も角度を変えて、啄ばむように、甘えるように口付けられて、ジミンは知らず知らず、ジョングクの背中に手を回していた。


「ふ……んっ…」


ちゅ、ちゅ、と断続的に上がる水音がホソクと自分の暮らすこの部屋には似つかわしくない気がしたけれど、ジミンはジョングクを抱き寄せる手を止められなかった。


「っん……は……」


ジョングクに息を奪われて、ジミンはかすかに声をあげた。その瞬間、ジョングクがはっと動きを止めた。


「っ!…わぁっ…やばっ…」


ジョングクは慌てて体を起こすとジミンから体を離した。


「ジミニヒョン…僕…ごめん…なさい…」


ジョングクの顔が瞬く間に青ざめていく。ジミンはその顔を見ながら息を整えていたが、不思議な気持ちになっていた。


なんで慌てているんだろう、と。


「ひさびさにお酒飲んで…酔っ払っちゃって…本当に…ごめんなさい…」


ジョングクは青ざめた顔のままでよろよろとベッドを降りた。そして、ジミンが止める間もなく、「寝ますっ」と小さく叫ぶと素早くジミンの部屋から出て行った。取り残されたジミンは、ベッドの上で体を起こし、ようやく息の整った唇をそっと、自分の指で触れた。




{D62ACBB5-AEDE-4D7E-9600-DDEBBA1B7CD6}


「ジョングクなら…別に…よかったのに」