ファシリテーションがもたらす効果 | 戦闘型社会福祉士ケアブラックのブログ

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介護・福祉について学んだことを気が向いた時にアウトプットするブログ。

ファシリテーションとは「集団による知的相互作用を促進する働き」

ファシリテーションがもたらす3つの効果
1.学習するスピードを高める
成果に達するまでの時間を短縮する。できるだけ短い時間に、チームが生み出せるであろう最高の成果に導いていく。

2.チームの相乗効果を発揮させる
互いの考えを共感とともに理解させ、異なる知識や文化 をぶつけ合わせる。 そうして初めて、チームの良さを活かした斬新なアイデアや深い学習が生み出されていく。

3.メンバーの自律性を育む
戦略が優れていて納得性が低い場合より、戦略が多少まずくても、メンバーの納得性が高い 方が、成功確率が高い。
誰もが、自分で決めたことなら一所懸命やろうとする。組織の意思決定の過程に参加させることは、仕事へのコミットメントを高めるのに最適。




場をデザインする5つの要素
1.目的・・・方向性
目的があって初めて、組織は組織として機能する。
組織の三要素「共通目的」「協働意欲」「コミュニケーション」。
目的とは「チームは何を目指して活動するのか」という「方向性」。組織やプロジェクトでいえば「ミッション」にあたり、会議やワークショップで言えば「狙い」。
「目的」は「何のために活動するのか」「なぜ我々が集まっているのか」という「活動の意味(意義)」。その意味がメンバーできっちりと共有されていないと、活動がチグハグになってしまい、効果的なチーム活動にならない。企画の段階で目的を明確にしておくとともに、それをどうやってメンバーに徹底させるのか、落とし込みのやり方も考えておく必要がある。

2.目標・・・到達点、ゴール、アウトプット
目的は方向性。 それだけでは何をめざせばよいのか、具体的な姿が見えない。 そこで必要になるのが到達点(ゴール)、すなわち「目標」。 組織やプロジェクトでいえば「ビジョン」にあたり、会議やワークショップでいえば「アジェンダ」。
大切なのは、メンバーの頭の中でゴールの姿やアウトプット(成果物)のイメージが湧きやすいよう、またその食い違いが生まれないよう、具体的に表現すること。 


3.規範・・・グランドルール
どんな組織にも様々な規範(ルール)があり、チーム活動においても、チームの中だけで通用する行動指針が必要。「多様性を尊重する」「オープンな活動をする」といった社会的な価値基準のなかで、特にこだわりたい点を挙げるのが、やりやすい方法。もうひとつ決めておきたいのが「グランドルール」と呼ばれる、コミュニケーションや情報の共有化を進める上でのルール。議論を円滑に進めるのはもちろん、議論の進行を妨げる人に対処する際のよりどころにもなる。ファシリテーターもこのルールに従うとともに、お目付け役の役割も果たす。あまり抽象的な言葉を並べるよりは「人の話をよく聴く」「肩書きや立場を忘れる」といった具体的な表現の方が使いやすい。

4.プロセス・・・目標に到達するための道筋(ロードマップ)
プロセスとは、目標に到達するための道筋(ロードマップ)。 メンバーの歩調をそろえるためにも、個々の活動の位置付けを理解するためにも、活動の前にプロセスを明らかにして チームの同意をとっておく。

5.メンバー・・・目的にふさわしい、できるだけ少ない人数で。
実質的に、活動の成果にもっとも大きな影響を与えるのはメンバーの選定。目的にふさわしいメンバーを選ぶのはいうまでもなく、重要な利害関係をもれなく加えておかないと、せっかくのアイデアが実行されず、台無しに。メンバーは多すぎても少なすぎてもいけない。できるだけ少ない人数で最大の知恵を集めるようにします。メンバーは必ずしも固定化する必要はなく、常にチームをオープンにしておくのも、よい成果を生み出す秘訣。


ファシリテーションのポイント
(1) 活動の内容(コンテンツ)そのものはチームに任せて、そこに至る過程(プロセス)のみを舵取りする ⇒活動のイニシアチブを取りながらも、成果に対する主体性をチームに与える。
 (2) 中立的な立場で活動を支援する ⇒ 客観的で納得度の高い成果を引き出す。

 以上の2つがそろって初めて、ファシリテーターへの信頼が生まれ、チームの自律的な力を引き出すことができる。

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人間、自分ひとりでできることには限界がある。 だけど、人と力を合わせると、不思議なことに不可能も可能に、 夢も現実になっていく。だから出会う人を大切にするんだよ。
 by衣笠祥雄(プロ野球選手)