第3問は内容一致問題。ここではそれほど難解な語句は出てこず、出てきたとしても文脈で補えるので、大学受験でリーディングをトレーニングしてきた人にとっては得点源としやすいところではないでしょうか。ただ、内容は難しいです。歴史や政治、経済といった文系ジャンルから、物理学、医学、工学といった理系ジャンルまで、専門性の高い文章を読まされます。
ちなみに2017年度第三回の問題の組み合わせは、The Hidden Life of Plants(生物)、The Fermi Paradox(物理学)、The Electoral College(政治)となっています。それぞれ分量もあり、時間をかけて読解することは決して困難ではありませんが、ここに時間をかけすぎてしまい次の第4問(エッセイのライティング)に時間を残せないというのが英検1級のよくある失敗だと思います。つまり、第3問のコツは、専門性の高い文章をスピーディに読解することです。
トレーニングの仕方ですが、最も効率がいいのは過去問です。本番と同じ分量、同じ難易度ですから、自分の実力とゴールとの差をを最も把握しやすいですよね。
過去問以外だと、予想問題集などもありますが、問題集によってはクオリティが英検とかけ離れているものもあるので、個人的には速読の練習としてTIMEやNewsweekといった英文雑誌を使うことをお勧めします。和訳がないのが難点ですが、大学受験のように和訳を求められることはないので、精読より速読です。文章の大意を掴む練習をしましょう。
Time Asia [US] February 5 2018 (単号)
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Newsweek [US] January 19 2018 (単号)
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僕が英検1級を受験したときはこの第3問は満点でしたが、次の大問4で時間が足りず、半分くらいの語数しか書けなかったことを覚えています。何度もしつこいようですが、第3問対策のキーワードは、速読、ということになるでしょう。