海外ドラマとか見てると、大切な人が悪者の人質に取られる、なんてことがよくありますよね。最近僕はもっぱらプリズンブレイクにハマっていますが、やっぱり人質に取られる場面は多い。しかも定番なのが、人質に取っている悪者が主人公に電話をかけ、人質の「助けて!!」という悲痛な叫びを聞かせ、主人公の感情を揺さぶる、っていうやつですね。そんなときに自分の大切な女性(女性とは限らないけど)の状況を知った主人公は「今彼女が危ない!!」と思うわけです。

 

前フリが長くなりましたがこの「彼女が危ない!!」英語に直したらどうなるのでしょうか?

面白いことに(?)、中学生に聞いてみると(いや、高校生に聞いても)結構な確率で誤答が返って来るんです

 

ここまで話せばお察しかもしれませんが、She is dangerous!典型的な誤答です!

もちろんShe is dangerous!という文自体、文法的な間違いはありません。ところが、上で話したような文脈にこの訳はそぐわないんです。

 

もし、たとえばある女の人がナイフを振り回して狂乱状態にあるとしましょう。つまり、その女の人が危害を与える可能性があるときを考えてみましょう。このときの「彼女は危ない」はShe is dangerous.でいいんです。ところが、人質に取られている女性のように、危害を与えられる可能性がある、という意味で「危ない」と言いたければ、She is in danger!というのが正解です。

 

まとめると、

危害を加える側:   be dangerous

危害を加えられる側: be in danger

となるわけですね!

不要な例えかもしれませんが、下の絵で言うなれば、

隕石がbe dangerous、地球がbe in dangerということになるわけですね!

 

日本語の形容詞は、能動(する側)と受動(される側)の関係を文脈に頼るところがあると思います。たとえば「彼は退屈だ」という文にしても、彼自身がつまらない人間だという文脈もあれば、彼が面白い番組もなくて退屈に感じている、という文脈もあります。boreという動詞が本来「~を退屈させる」という意味であるのを踏まえると、

彼自身がつまらない人間: be boring

彼が退屈させられている: be bored

となるわけです!

 

ちなみにせっかくなので人質関連の語彙を紹介しておきます!(英検準1クラスの単語かな)

人質・・・hostage

身代金・・・ransom

 

英作文には日本人特有の盲点があるので、これからも紹介していきたいと思います!では!