難解な快楽 | S.L.B

難解な快楽

$S.L.B-09_rebecca-horn

東京都現代美術館に「レベッカ・ホルン展」を観に行く。難解でかつ自由な現代美術の面白さが伝わって来て、作品を見るのではなく、作品に浸る事の快感を久しぶりに体感できた。静かな作品の中にも狂気や美しさが宿っていて、特に《鯨の腑の光》という詩と音楽と水と光が一体となったインスタレーションでは、作品と共に時間の流れを彷徨う事で、詩の世界が自分の身体や脳にひたひたと入り込んで来て、現実の煩わしさから新しい世界へと導いてくれるような幸福感を得られた。