この週末、二つのちょっと感動する出来事がありました。


今、小学校の学芸会で人気のある演目、「夢から醒めた夢」を息子たち、5年生が演じるのを見てきました。


このお話は、劇団四季のミュージカルで、交通事故で亡くなったマコが、1日だけ、同い年の女の子ピコと入れ替わって、家族にさよならを言いに行くという物語です。


ダンスや歌、小学生が演じるとは思えないほどの長セリフ、全体で45分にもなる大作です。それを見事に演じ切った子どもたちに感動しっぱなし。



その中で、息子は、死んだ人間が光の国か、暗闇の国か、どちらかのパスポートをもらう「霊界空港」で、暗闇の国へ人間を送るデビルを演じました。


劇団四季でも、このデビル役は、オカマ風に演じられていて、セリフも多くて、かなり重要な役どころ。


我が家では、歌やダンスが好きな娘に押されて、存在的にはオタク色の強かった息子なので、


実のところ期待していませんでしたが・・・。


わが子ながら、驚くほどの堂々としたオカマっぷり。感動してしまいまいした。


もう本性なのか、キャラなのか、正直わかりませんが・・・。素晴らしかった! もうただの親ばかです。子どもの力を見くびっていたのは、私でした・・・。



それにしても、このお話を見るのは、二度めですが、今回も子どもたちの演技に号泣してしまいました。


デビルが「人間なんて自分のことしか考えない。わがままで、自分勝手ばっかり」というセリフがあります。


最初な、みんなそうなのです。それぞれが死んでしまった理由も、人間のわがまま、身勝手、エゴが生み出したものだったりします。


小さい時から勉強を強いられ、競争に疲れ自殺をした小学生、過労死のサラリーマン、やくざの親分子分、戦争地域でなくなった子どもたち、オレオレ詐欺、賄賂を受け取った政治家などなど・・・。私たちが作り上げている社会で、息苦しくなっている人間の姿を子どもの演技で見せられると、胸をつかれます。


私の子どもの頃とは明らかに違う時代。


それでも、ひとつになって、協力し合うシーン、死んでしまったマコが、家族にさよならを言うシーン。そして、最高潮のシーンで、みんなが歌う「愛をありがとう」。今も思い出すと泣けてきます。


「愛をありがとう~。やさしさをありがとう~。さみしいけど、さようなら~。いつか光浴びて、僕たちは旅立つ。あなたたちのやさしさを胸に抱きしめて~」


どの子もものすごい可能性を秘めている。それを私たち大人がつぶしちゃいけないな~と、改めて思いました。


小さいうちから、競争をあおり、友達と自分を比較し、優越感と劣等感を本当に小さなうちから、植え付けられ、子どもたちが「俺、負け組だから・・・」などと言ってしまう時代は、やはりどこか間違っているな~と思ってしまいます。


そして、もう一つは、フジテレビで放送された元MAXで、今はダウン症の子どもたちのダンススクールを主宰している牧野アンナさんのドキュメンタリー 「娘と父の7年 ~ピュアにダンス特別編~」。


事前告知できなかったけど、もしかしたら再放送もあるかも。ぜひ見てもらいたいな~と思います。



私の友人のお子さんもここでダンスを習い、過去2度ほど、舞台を見せてもらいましたが、ものすごい、エネルギーの塊みたいなステージです。言葉にならないほどの衝撃でした。



「絶対、やれるんだよ~」と背中をおしていけば、できないとされている難しいダンスでもお芝居でも、自分たちも想像しえないほどのパワーを発揮していきます。



なんだか、泣きっぱなしの週末でした。



こんなに頑張っている子どもたちの姿を見ていたら、大人が腐っている場合ではないと本当に思います。


大人も、もっと頑張らなきゃ! そして自分の力を信じなきゃ!


誰にでも、その人なりの可能性の種が必ずある。それを応援していきたい。


そんな思いを、改めて、再確認した週末でもありました。