ここ最近、わが家の話題は、「給食はどうしてこんなにまずくなったか・・・」だったりする。
杉並にいた頃は、自校給食だったので「おいしい給食」と評判だったが、府中はほとんどセンター化されて、子どもたちには大不評。
聞きなれない人もいるかもしれないけど、私たちの頃のように給食室があったのが、自校給食。
一つの大きな施設を作り、そこで何十校分の給食を一気に作り、各校に配送するのがセンター給食。
経費削減などもあり、今は、どんどんセンター化が主流となっている。
でもね、食べ物って、基本の基本。そこを簡単に削減しちゃっていいのか?という疑問。
食べ物って、作る側と食べる側のコミュニケーションがあってこそ、さらにおいしくなるし、
ここをもっと大事にしなきゃって思うんだけど・・・。
そんな疑問もあり、給食センターの実態を知るべく、給食センターまつりなんてものに行ってきました。
1食分の給食が100円で食べられるとあって、近所の家族が朝から並んで、チケットは売り切れ、私は
給食試食はできなかったけど、せっかく来たので、栄養士さんと話させてもらった。
素材自体は、できる限り、府中産の野菜を使ったり、添加物も気をつけているのだという。
自校給食をやっていた栄養士さんで、3年前からセンター給食室に移動してきたそうで、やっていることは変わらないといっていた。
そこで、申しわけないな~と思いながら「子どもたちが自校給食の方がおいしい!というのは、どうしてなんでしょう?」と聞いてみた。
まだ20代で、一生懸命頑張っている感じの栄養士さん。いろいろ考えながら、どんな風に作っているのか、
答えてくれたが、その中で一番印象に残ったのが、
「私たちもたまに学校訪問をさせてもらうんですが、給食をちゃんと食べてもらっているか、直接感想を聞いたりしようと思うんですけど、やっぱりたまたま来る知らない人には、みんななかなか声をかけてはくれなくて・・・」と。
給食室が学校にあったとき、子どもたちは「給食室に足を運ぶし、給食の先生に「今日何~」とか、「今日の給食おいしかったよ~」と、やり取りがあったはず。
目の前にいる子どもたちにおいしい給食を食べさせたいというモチベーションも上がっていたのでは?
子どもたちは一生懸命作ってくれる先生たちに感謝して、ごちそうさまをちゃんと言えたのでは?
なんだか、彼女の顔が自分の仕事を楽しそうに語らず、どこか寂しそうに見えたのは、私の思い込み?
でもね、お互い、顔の見える関係性の大切さってあると思う。学校に行くと、子どもたちの声でなんだか異様なパワーをもらうことがある。
給食室にいたおばさんたちが楽しそうに思えたのは、ただの感傷的な思い出なのかな?
子どもたちの賑やかな声を聞きながら、作る給食って、知らぬ間に気合入ったり。
それにしても、食育を語る有名な料理家の先生たちは、センターから運搬されるまでに冷たくなった汁物や蒸気でべちゃべちゃになった揚げ物をおいしいといって食べられるのだろうか?
出来たてのアツアツを食べられた私たちの頃の給食が、経費削減、合理化のもと、どんどんなくなっていく。
それは本当に豊かな国のすることなのか・・・。
大きな問題としてではなく、身近な問題として、
考えなきゃいけない問題のような気がしている。