そうか、そういうことだったのか。 | Supermassive Black Hooooole!!

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物理・天文・音楽(MUSE)・野球好きな東北大生のブログ。
あと、たまに毒を吐きますよ。

昨日のブログで、

「流星の見かけの等級が、もっとも明るくて37等級」

って書きました。


あの後、初期質量や初期速度を最大にしてみたんですが、

それでも、もっとも明るくて36等級でした。



もうこの時、時刻は午前4時くらいで、

1限から授業があったんで、ここで切り上げて、寝ました。



翌日の天物実習の授業で、

このことを発表したら、



問題文のミスということが発覚しました。



問題文では、


「見かけの等級は、

m=5log[(x-x(obs))^2+z^2]-2.5logE-8.795」


となっていたのですが、これは誤りだったそうです。


正しくは、右辺第1項の係数が「5」ではなく、

「2.5」でした。



というのも、見かけの等級mと絶対等級Mの関係式を、

その天体までの距離dを用いて表すと、


「m-M=-5(1-log(d))」


と表すことができます。


係数は無視して、logの中だけを見てみると、

距離dであることが分かります。



このことから類推すると、

問題文中の


「見かけの等級は、

m=5log[(x-x(obs))^2+z^2]-2.5logE-8.795」


という式の右辺第1項のlogの中も、

距離dで表されなければならないということになります。


ところが、この式では、右辺第1項のlogの中は

距離の2乗になってることが分かります。

(x,zはx方向、z方向の座標、

x(obs)は観測者がいるところの座標を表してます。)


なので、そこは距離dと同じ次元にしてあげなければならないため、

[]の中身についてルートを取る、

すなわち、1/2乗しなければならないのです。


そして、この1/2はlogの前に出せるため、

右辺第1項の係数は、5*1/2で、2.5となります。



この説明を先生から聞いた時、

「はぁー、なるほど!」

と、ちょっと感動してしまいましたわ。(笑)


この式は今まで見たことのない式だけど、

一応前に学んだ知識を活用すれば、ミスに気づくことができるよね、ってことか…。




あぁー、気付きたかったものだなぁ。




それにしても、オイラに当てられた、オリオン座流星群記念問題は

ミスが多かったな…。

どうも、即興で作った問題らしいからね…。



でも、やっぱ楽しいな、

こういう、身近な現象を「物理する」ってことは




因みに、係数を修正して、再計算したら、

見かけの等級は、もっとも明るくて、


1.8等級。



初期質量・初期速度を、最大値にとってみたら、

もっとも明るくて、


1.2等級。



良かったー。( ̄▽ ̄)=3

これなら、ギネスにも載っている、世界一目の悪い民族である

日本人でも肉眼で見ることができるわぁ。(笑)


あっ、でもオイラは、相当目が悪いから、

裸眼じゃさすがに無理かも…。