ツリーハウス (文春文庫)/角田 光代
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初めての作家。
超有名なのに 読んだことがなかった~
か・な・り 読み応えがあった。
そして、一度読み始まると ページをめくる手が止まらなーい
私は、主に移動中の車内で読むことが多いのだが、
降車駅に着くのが早いのなんのって・・・
何度 乗り過ごすところだったか ^^;
東京の さびれた商店街の片隅で、
中華料理店を営む 三世代家族のおはなし。
引退後、病に倒れ 自宅療養をしていた
初代店主のおじいちゃんが、ひっそりと亡くなった。
長年、ともに店を切り盛りしてきた おばあちゃん。
おじいちゃんが亡くなってから、
お葬式も済み、数日経った今に至るまで、
一度も涙を見せず、ただ ぼぉーっとしているばかり。
孫の良嗣が、心配して声をかけても、反応なし。
何度目かで、やっと
「帰りたいよぉ・・・」
と たった一言。
何処に帰りたいのか聞いても、返事はない・・・。
良嗣は、そんな ばあさんの様子に違和感を感じる。
それをきっかけに、良嗣の頭の中で、
今までも薄々感じていた 疑問がもたげる。
「一体うちってなんなんだ?」
家族と言うよりも、出入り自由の寄り合い所帯みたいだ・・・
と、良嗣は思う。
家族を含めて他人に干渉しない。
来る者は拒まず、去る者は追わず。
親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。
謎が多い じいさんとばあさんの過去。
満州から引き揚げてきたらしいが・・・。
プータロの良嗣は、老い先短い ばあさんと、
ひこもりの叔父を連れて 旧満州へと旅立つ。
現在の満州を旅する三人のシーンに、
唐突に 過去の満州が交錯する。
現在と過去が交互に綴られていく。
「逃げて、逃げて、遠いところへ来てしまった・・・」
この言葉に、
今のおばあちゃんの想いが詰まっているような気がする。
未だに デラシネ(根無し草)なんだな・・・。