チェ・ヨンのつくり方 その十三 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

「メヒがあんなに泣いたのを見たのは、あれが最初で最期だったのだが…なぜ、あのように泣いたのか…今でもわからんのだ…やはりアンジェのせいであったのだろうか…」

 

その言葉を聞いたウンスは、呆れ顔でチェ・ヨンの顔を覗きこんだ。

 
…チェ・ヨンて本当に鋭くって、全てにおいて先の先を読もうとする人なのに…(こと)、恋愛に関しては鈍感なのよね…
 
…はぁ…メヒさんが可哀想…
 
なんでかしら?
子供の頃から周りは男だらけで、武道ばっかりやってたせい?…恋愛そのものに興味がないから?自分のことになると、本当に無頓着。
 
この人、全くの無自覚だけど…顔良し、頭良し、オマケに身長も高くって人望も厚く優しい…
 
守りたがりで超がつくほどの世話好きで…家柄だって良いしお金もある。王様にも頼りにされてて、出世街道まっしぐら。加えてすこぶる腕も立つ…
 
う、うん…並べてみるとちょっとあれね。この時代なら奥さんが最低でも5人は居そうだわ…
 
ふふっ、でもそのおかげなのかな。モテ要素しかないこの人が、沢山の縁談見向きもせずに、戻ってくるかもわからない私なんかの事、信じて待っててくれたのは…
 
「…ありがとう…」
 
ウンスが想いに耽っていると、思わず…笑いを浮かべた唇から、声が零れおちた…
 
「ん?何か言ったか?イムジャ…?」
 
ウンスの髪を、弄んでいたチェ・ヨンの指が、ウンスの唇をなぞる。
 
 「…メヒさんは、アンジェさんのせいじゃないって言ったんでしょ?じゃあ、違うわよ。理由…本当に思い当たらないわけ?知りたい?」
 
「…イムジャにわかるのか?その場に居ったわけでも無いのに」
 
「手に取るようにね…メヒさんを泣かせたのはチェ・ヨン…あなたよ!」
 
「はっ?俺ですか?メヒを見つけた時にはすでに泣いておったのだ!俺である訳がない」
 
心外だと言わんばかりの表情で、ウンスを見据えるチェ・ヨンに、苦笑いを浮かべたウンス…この人には、言って話すより、感じて貰った方がわかるかしら…そうだ!
 
「はぁ…あのね、チェ・ヨン………あなた、そういえばこの間も、お見合いの話が来ていたみたいね…綺麗な人だし、なかなか断り難いお相手だって、色んな人から聞いたわ…きっとあなたには、これからもこうして沢山縁談の話が来る。だから良いのよ?私の事は気にせず、遠慮しないで他の人を奥さんに迎えても…私達が愛し合っていることに、変わりはないんだもの…」
 
ウンスは意図的に悲しそうな声を出し、チェ・ヨンに背を向けた。
 
「それなら、話を振られる前に断った!イムジャ、なぜ突然今、そのような話を?俺の妻は生涯、あなただけだ。誰に何を言われようとも歯牙にもかけんが、他の女人を娶れなどと、イムジャにだけは言われたくはないし、聞きたくもない!」
 
「そう!それよ!それ!ねぇチェ・ヨン、わかった?自分の好きな人から、気にしないから他に奥さん貰え…って言われたら悲しいでしょ?メヒさんだって同じ事。好きなあなたに、他の男と祭りに行けなんて言われたら…今のあなたと同じ気持ちになると思うわよ?違う?」
 
しばらく、考え込んでいたチェ・ヨンは、何かに胸を衝かれたかのようにウンスを見た。
 
「…はっ、俺か…メヒを泣かせたのは。あの頃は幼く…ただの餓鬼であった。己の気持ちに気付かず、メヒを傷付けていたのだな。今更わかったところで、謝ることも出来んが…」
 
「…今度、二人で行きましょ?メヒさんの所へ。あっでも、私が行ったら嫌かな?ちゃんと、あなたを大切にしますって報告したいんだけど…」
 
「イムジャ…メヒは、そのようなことを気にする奴じゃない。喜ぶであろう…」
 
「わかった。約束よ!…で?」
 
ウンスはわざと明るい声で答えた。
 
「で…とは?」
 
「お祭り当日、どうだったの?」
 
「あぁ…あの日は…」
 
チェ・ヨンは、追憶にふけるかのように目を遠くした。
 
 
 
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「父上!何故だめなのですか?毎年、祭りに出掛けていたのに」
 
 
「すまぬな、ヨンア。今日1日のこと、我慢してくれぬか。今日は…いかん。頼むから聞き分けてくれ」
 
父の声はあくまで静かだが、頑なだった。
 
「理由を教えて下さい。アンジェとメヒが祭りに行くのです!もしや、何か起きるのですか?」
 
いつもなら、父親の言うことは素直に聞きいれるチェ・ヨンだが、メヒの泣き顔が目の奥に焼きつき、心を重く占めている。このままでは心配で何も手につかないのだ。
 
「いや、あの2人であるなら大事には至らん。大丈夫、心配は無用だ」
 
「父上!大事には至らぬとは…」
 
ウォンジクは一瞬迷った。だが、何かを振り切るようにかぶりを振り、悲しそうに言った。
 
「……ヨンア、すまぬな。この話は終いだと申したであろう…」
 
 
そんな押し問答を数日続けたが、何を言っても父は折れず…まぁわかっていたことなのだが…チェ・ヨンは諦めるしかなかった。
 
日課の運気に集中しようとしたが、今日はどうしても雑念を振り払う事が出来なかった…管を通って流れる血とは異なり、目に見えない気は寸分の狂いもなく導かなければ、道筋が(もつ)れ…どこに散らばるかわからない。
 
運気調息をする時、必ず(ひと)がついていたのは、その危険を回避する為だった。今日は全くもって時間の無駄だな…とため息混じりに告げた後、父は自室へ戻ってしまった。
 
…弓を射ったとて的を掠めもせず…初めて壁を傷つけるという、失態を犯してしまった…
 
ため息吐きたいのはこっちだ!
 
「はぁ~くっそ~!何だってんだ、全く!父上は!…メヒ……」
 
…あの日、ウォンミョン先生が呑み過ぎてしまい、結局二人は客間に泊まって行った。メヒと話そうと思っていたのだが、チェ・ヨンが起きた時には二人とも、帰宅してしまった後だったのだ。
 
あの日から、今日で5日…メヒとは一度も逢えないまま…祭り当日になってしまった。
 
馬鹿みたいに浮かれたアンジェからは、メヒの家に申時に迎えに行くことになった、お前のお陰だと礼を言われ…メヒを頼むな…としか言えなかった…
 
俺だって、メヒの家なんか行った事ないのに。そんな簡単に人に教えるんじゃねぇよ…メヒ。
 
そろそろ申時になる。チェ・ヨンは、そんなモヤモヤとした気持ちのまま樫木に登り、まだ夕暮れには少し早い…秋の高く澄み渡った空を見上げ、自分の胸の内と向き合っていた。
 
 
_____すると、遠くから馬の蹄の音が聞こえてきた。数頭…いや数十頭だろうか。珍しいなと、独り言を言いながら、音のする方を振り返ったチェ・ヨンが目にしたのは、騎乗した兵達だった。
 
 
それもかなりの兵が道という道を埋め尽くし、細い脇道や馬1頭程しか通れないような枝道にまで、意志と意図とを持って(たゆ)みなく駆けていく…

 

 

チェ・ヨンは、何事かと心がざわめき、慌てて樫木を飛び降り父の元へと走った。

 

 

暑くもないのに身体中から嫌な汗が吹き出し、息を切らせながら辿り着いた部屋の前で、父の気配を探った。
 
大丈夫…無事のようだ。チェ・ヨンは一呼吸おくと
 

 

「父上!失礼します!」

 

 

チェ・ヨンが部屋を開けると、父はいつものように、いつもの場所で何事もないかのように、静かに書を読んでいた。

 

まるで来ることがわかっていたように、薄っすらと微笑みを浮かべながらチェ・ヨンを見据えた。
 

 

「どうした、ヨンアよ」

 

 

 「父上!町の中を騎乗した兵達が移動しています!それもかなりの数だと思…っ?」

 

 その時、何かがぶつかり合う音が部屋の外から聞こえてきた!チェ・ヨンは何事かと外に飛び出すと、ドンっ!ドンっ!と何者かが、家の門を破壊しようとしている音だった…
 
少しずつこちら側へ開く門の隙間は、一打ごとに広がり…先程の兵達が垣間見えた…
 
もう、あと少しで閂が折れそうな状態で、今にも兵達が雪崩れ込んで来そうであった。
 

 

 考えるより先に、自分でも驚くほど滑らかに身体が動いた…父を守らねば!
 

 

 「大丈夫だ!ヨンア!ここにいるのだ!待て!待つのだ!チェ・ヨンよ!」
 

 

慌てたことなどない父の、切羽詰まった焦りの声など、もはやチェ・ヨンの耳には届いていなかった…
 
チェ・ヨンは、ここに居て下さい!…と部屋の戸を後ろ手に閉め、兵達に見咎められぬよう裏から修練場へ突っ走ると、一番奥に飾ってある剣を躊躇なく左手でがっしりと捉えた。
 
木刀とは違う重さだ。命を奪う物の重さなのか…チェ・ヨンは剣を持つ手に力を込め、恐ろしさを押し殺した。

 

肩から背には大き目の弓をかけ、(えびら)を腰に巻き、乱暴に手に掴んだ矢を入れると、父のいる部屋とは反対方向へ走り出した!
 
 
 
 
 
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ 
 
 
 
 
皆様、こんにちは
暑いです滝汗室温36度
別の世界へ行ってしまいそうです汗
生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール生ビール
呑みたいよ~えーん
今呑んだらめっちゃ美味いよなぁラブラブ
でも我慢です( ー`дー´)キリッ
 
今日はチェ・ヨンのつくり方
お届けいたします。
こっちももう少しで終わるかなぁ。
 
と、いう事でそろそろ本編も
更新していきますね。
 
私、同じお話だけ書いてると
飽きちゃうので違うのも書きながらに
なると思います。
まだ全く考えてないんだけどね笑
 
 
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
 
 
聞いて下さい!我が家の危険なバア様の話!
 
一昨日、バア様にピアスをネットで買ってくれと言われ、ジャングルで買ったんですよ。
お気に入りのアメリカンピアスがブチ切れたようで、同じような奴買ってあげたんです。
 
私はプライム会員なんで翌日届くんですが…
メールが来て配達完了になり
仕事から帰ると…
いつも階段に置いてくれてある荷物がない。
 
あれっと思い居間に入ったら
バア様の耳怒り
つけとるやないか~~~い怒り
おい!!人の名前の荷物開けんなや顔
エロいもん(←どんなもん笑)だったらちゅー
どうしてくれるんじゃ~~~い真顔
本人曰く、軽かったからピアスかと思って
開けちゃったと。
でも外箱はジャングルのデカサイズっすよ?
 
まぁ怒りませんでしたけどね(# ゚Д゚)
大人ですからね。
でも人の荷物は、一言聞いてから開けてくれよ、バア様…怒
 
娘と二人…ドン引きの昨日でしたあせ
 
今日も長々お付き合い下さり、ありがとうございました。
 
私は、明日娘とイ○ンでトランスフォーマー4DX観てきますいえーいピース
 
めっちゃ楽しみドキドキ
 
皆様も良い週末をごめん
 
 
はる