87.謝 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

康安殿を出てすぐのこと…思いつめた表情のウンスは下を俯き、その場に立ち止まってしまった。

前を歩いていたチェ・ヨンがその気配に気付くと、足を止め振り返った。

「イムジャ、どうしたのだ?」

「……」

その声にも反応することなく、俯いたままのウンスの肩に手を置くと、顔を覗き込みながら更に声をかける。

「イムジャ?具合でも悪いのですか?」

ウンスは首を横に振りながら、違うわ…と答えた。

「ふぅ…あ…あのね、チェ・ヨン…本当にごめんなさい。私…あなたや王様を困らせるためにここへ戻って来た訳じゃないのに、結局いつも迷惑かけてしまって…先が思いやられるわよね?」

と、大きな溜息を吐いた。

肩に置いていた手を、柔らかなウンスの頬に添えるとゆっくりと顔を上げさせた。

「何かと思えば…ふっ。そのような事ですか……う、うん。この場は人の目があり過ぎる。こちらへ」

ここは、陛下の御座所である。当然ながら一番守りが堅く、迂達赤が多く護衛に立たねばならぬ場所だ。

長く続く回廊の両脇にいる10名ほどの迂達赤が、二人のやり取りに目元を緩めながらも…見て見ぬふりをしようと努めていた。

「迂達赤!陛下を頼んだぞ!」

「はっ!」

居並ぶ迂達赤が、二人に頭を垂れている間に、チェ・ヨンはウンスの手首を取り足早にその場を立ち去った。

曲がりくねった迷路のような王宮内を、一分(いちぶ)の迷いもなくウンスの手を引き先を急いでいく。

二人の歩幅はあまりに違うので、ウンスは自分の足音に追われるように、小走りでその後をついて行った。

チェ・ヨンがこんな風に急(せ)いたり、焦りをその顔に滲ませる時は、私を守るためだと知っている…この人の足手まといにだけはなりたくない。

「はぁ…はぁ…」

突然、チェ・ヨンの足が止まった…

ようやくウンスの荒い呼吸に気付いたようだ。

「イムジャ、大丈夫ですか?はぁ…すまぬ。俺は何を…」

「ううん…平気よ。さぁ行きましょ?急いでいるんでしょ?」

チェ・ヨンはここでようやく辺りを見回し、今自分たちの居る場所を確認した。

ここまで、目に見えぬ糸に引かれるように無意識のまま歩いてきた。目を閉じていても目的の場所へ辿り着けるほどに、王宮内の事は熟知している。

そうでなくては、どこかに護りの穴ができてしまうからだ。

「イムジャ、こちらへ」

微笑むチェ・ヨンに手を引かれ、滑り込んだ空間は廊下の壁の中だった。そこは、小さな丸い小窓から、柔らかな光が差し込む心地よい部屋だった。

中には、板を組んだだけの簡単な寝台と椅子…そして論語と書かれた書が一冊置かれていた。読めはしないが、さすがのウンスでも知っている、四書の中のひとつである。

「チェ・ヨン…ここは?ただの、壁だったはずなのに…」

ウンスは、大きな瞳を見開いて、小首を傾げた。

「王宮の片隅にある、忘れ去られた部屋です。時折…寝るためだけに使っているのだ。外から聞こえる声も、役に立つ事もある。まだ、他にもいくつかあるのだが…テマンしか知らぬので危険はない。…イムジャ、俺は、少しやらねばならぬ事がある。直ぐに戻るので、ここで待っていてくれぬか?」

ウンスは、感心したように頷きながら言った。

「あなたの休憩場所なのね?ふふっ。しかも情報収集までしちゃうなんて…ごめんね、私、歩くのが遅くて…。ここで静かに待ってるわ。チェ・ヨン…気をつけて行ってらっしゃい」

と、チェ・ヨンの首に両腕を回し、伸び上がって頬に口付けた。

離れようとする細い体をチェ・ヨンは抱き留め、時折…愛おしむように柔らかな亜麻色の髪をかき混ぜる。

「ここは安全とわかっておるが…イムジャと離れねばならぬ時は…いつも不安が残る…」

「大丈夫。何があってもあなたが来るまでここから出ないわ…大人しく待っているから安心して行ってきて…あっそうだ。テマン君が道具を持っているはずよね…抜糸するにそれが必要になるわ」

「ええ、持ってきます。あなたが大人しく…ですか。ふっそうしてくれたらありがたいが…。それから、先ほどの事だが俺は…先が思いやられるなどと思うたことは、一度たりともないし、この先もないと断言できる…イムジャ、これだけは覚えて居てくれぬか?俺には…あなたしかおらぬのだと」

「チェ・ヨン……うん。私もあなただけ居てくれたら他には何もいらない。ふふ…もう大丈夫よ…ほら、急いでるんでしょ?あなたは行かなくちゃ」

今はこれで…と、ウンスの額に唇を押し当てる。

イムジャ…行って参る。先ほどの話は、また今宵にでも致そう」

ようやく安堵したように微笑むと、ウンスの体を解放し音もなくその場から立ち去っていった…







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皆様こんにちは
昨日から、タイトルを
悩んでいたアホの子です
そして会社で思いついたのが
「謝」
感謝と言う言葉にも
謝罪という言葉にも
「謝」が使われています
「言葉で射る」と書きますね
「ありがとう」「ごめんなさい」
その気持ちは言葉に出さなければ
相手に伝わらない
そんな意味を込めて
今回は1文字ですが
このタイトルに決めました


いやぁそれにしても
暑いですな
逝ってしまいそうです
朝、多分熱中症でした

わたし…
休みたかった

でも会社に来りゃ涼しい
それだけのために
会社きました
ようやく月初めの締めの仕事も
終りホッとしています

しかもね、今日は棒と茄子の日

ちょっとだけどね

うきょ~ん

美味しいお酒でも買っちゃおうかな


そして今週の日曜日には
次男の結婚相手のご家族と
「お食事会」
ちょっとビビってます
緊張するなぁ
こっちは父親がいないでしょ?
まぁいてもたいして頼りにゃならん奴だったが
頑張らねばならぬ~


コメントのお返事も
またストップしちゃってて申し訳ない

いつもありがとうございます
とっても励みになってます
と…
私も感謝の気持ちを
述べてみました


今日は花金
ささっと仕事終わらせて
飲んじゃいましょ~
ビール

アンニョ~ン( ・∀・)ノシ




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