32.結願 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

今からあの寺まで探し物をしに出かけるが、危険はないので待機していてくれとチェ・ヨンが二人に命を下したのだが、チュンソクとテマンはしつこいほどに共に行くと聞かず、説得にかなりの時間が必要だった……

 


二人は夜道を1頭の馬に揺られ、ゆっくりと巾着袋を探しながら、食事をした店までの道を辿る…

 

幸い、今夜は満月を過ぎたばかりの十六夜月…明るい月明かりが二人の姿を金色に照らし出し、重なり合った淡い影を一つ…地面に落とす…

 

「やはりこの辺りにはないようですね…店の中も探しに行きますか」

 

「ううん…きっとあのお寺のどこかに落ちていると思うの…何故だかわからないけどそう感じるわ…信じてくれる?」

 

「…はい。あなたの言うことですから信じます。では少し馬を駆り、一気にあそこまで参ります。よろしいですか?」

と、ウンスの身体を自分にグッと引き寄せ、落ちないように腕で支える。ウンスはチェ・ヨンの腕に掴まりながらうんと頷いた。

 

「ふふ…夜の散歩も悪くないわね」

 

「イムジャが共におるからです…」

 

こんな何気ない日常がやっと手に入ったのだと実感できる…二人は互いの温もりを分け合いながら、同じ想いで前を見つめていた…

 

 

********

 

 

馬車だとだいぶ時間がかかったのでもっと遠いと思っていたのだが、二刻ほど馬を駆らせると、馬車の車輪の落ちた穴に到着した。

 

さすがに木々が深く生い茂っているので、町中ほど明るくはない。二人は馬から下りて灯りを点し、辺りを照らし出してみたのだが…

 

ない…

 

「イムジャ…?やはり…ここではなかったようですね…戻りましょう」

 

ウンスにはその声が聞こえていないようだ… どんどんとお寺の方へ向けて歩いて行く。境内には薄明かりが灯っているようだった…

 

やっぱりここだ…

 

ウンスは迷わず中に入る…

 

あった…一人100年前の過去に居た時に作った巾着袋…子供の頃その石を拾った、その場所に落ちていたのだ…中からネックレスを取り出し、祈るように両手で包み込む…

ウンスは真っ直ぐにチェ・ヨンを見つめ返し、

「チェ・ヨン…この時代の婚儀ってどうやるのかしら?お寺でやるのよね?」

 

「はい、そうですが…突然…どうしたのです?」

 

「やり方は知ってる?」

 

「はい。ある程度のことは…しかし見たことはないですが」

 

「じゃあ、天界式の結婚式でも良い?」

 

「はい?イムジャ…何を?」

 

「私達…きっとこの場所に呼ばれたの…このお寺はね、私の両親が結婚式をしたお寺だわ…さっきお風呂で自分の姿を見て思い出したの…なぜ忘れていたのかしら…私、この場所で結婚式をあげたい…だめかな?」

 

「イムジャ…明日には開京に着きますが…」

 

「うん…知ってるわ…でもこの場所で、両親と同じように…あなたと誓いを結びたいの…」

 

「坊主がおらんようですが…良いのですか?」

 

「ええ…関係ないわ…二人だけで…始めからそのつもりだったのでしょ?」

 

「わかりました。イムジャがそこまで言うのなら…俺こそが願っておることですから」

 

「はぁ…ありがとう…ちょっと待ってて」

 

緊張のとけたウンスは、チェ・ヨンに買ってもらったピニョで髪をクルッと纏めあげ、チマにはあのノリゲをつけた…ウエディングドレスもブーケも…祝ってくれる人も居ない婚儀…でもウンスは心から幸せだった…

 

「どうかな…」

 

「う、うん…わかりませ…綺麗です…イムジャ」

 

ウンスはチェ・ヨンの手を引きそっと寺の中に入った。祭壇の前まで行くと向かい合い2度礼をする。

 

「じゃあ始めるわね…あなたは誓いますって言ってくれたら良いんだけど…」

 

「ふっわかりました」

 

「チェ・ヨン…あなたは健やかなる時も、病めるときも、喜びの時も、悲しみの時も…富めるときも貧しき時も、ユ・ウンスを妻とし、愛し慈しみ…助け…死が二人を分かつまで貞節を守ることを誓いますか?」

 

「死してあなたと離されようとも…あなたを…ユ・ウンスを妻とし、いかなる事からも、あなたをお守りすると…誓います」

 

「私も…チェ・ヨンを夫とし、いついかなる時もあなたと共にあることを誓います。チェ・ヨン…愛しているわ」

 

ふわっとチェ・ヨンの首に手を回し…誓いの口づけを交わす…

 

 「イムジャ…」

 

「あっ!ちゃんとお酒も持ってきたのよ!ちょっと待ってて…」

 

ウンスは、持ってきた杯にお酒を注ぎ、二人で交互に飲み干す…これでハプクンレイの儀は終わり、婚儀が成立したこととなる…

 

 「これで私達は、今から夫婦よ…チェ・ヨン…不束者ですがよろしくお願いします」

 

チェ・ヨンは、ウンスをしっかりと胸に抱き、震える声でウンスに告げた。

「…ようやく、あなたが俺の者に…おれの妻となってくれたのですね…俺はどれだけこの時を…」

 

「もうずっと一緒よ…さあ帰りましょ?」

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*********

 

帰り際、二人が寺の境内に差し掛かったとき…一陣の風が吹き抜ける…その時微かに何かの零れ落ちる音がした…

3連のノリゲの1本が切れて、石が落ちたのだ…

 

そう…あの首飾りの石が…

 

これから600年余り…ウンスその人と再び巡り合うまで、永き時をこの石はここで待つ事となるのであった…





皆様、こんばんは


二人だけの


結婚式綺麗に書きたかったのに


駄目でした


あか~ん


書け~ん


ごめ~~ん


許して~~ん




では、忘年会へ


レッツゴー



次は…


チェ・ヨンの日記 0.5その最中へ続く


いつものポチッとな

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次回…あの日の俺…いけるかな(TωT)



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始まるよーん