この本はめちゃ面白いですが、春光堂では取り扱いがございません。秋山さんに貰った本をお貸しします☆
秋山製作所の創業者である秋山好永自伝です。
秋山裕太郎(現三代目社長)さんの祖父ですね。
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【チェックしたところ】
P248
「いったん評判が落ちると、信用を回復するのが大変です。
また、工賃に不満があっていったん腕を鈍らせてしまった職人というのは、
二度と元に戻ることはありません。
経営というのは、単価を安くする一方で、絶対に商品価値を落としたら駄目なんです。」
p274
「必死にやった自分の仕事に自信をもって、
仕事欲しさに足元を見られて値段を叩かれるような卑屈なことは断じてすまい。
胸を張って誇りの持てる仕事をしよう」
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●読みどころその1
全300ページのうち、約六分の一の47ページを費やした
「青春の白日夢」
夏の江ノ島の甘酸っぱい思い出が綴られています。
詳しくは書けません(^_^;)
およそ自伝の粋を飛び出した驚愕の内容です。
詳しくは読んでのお楽しみ
●読みどころその2
好永氏の写真あちこちに掲載されているが、現社長とホントよく似ていておもしろい。
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■全体として
装丁は重厚感のあるもので、がっちりと丁寧に作ってあり高級感が漂います。
さすがの宝飾業界の本です。
内容はお堅いものかと思いきや、ところがどっこいの小説仕立てで優しい語り口です。
沢山の人に読んでもらえるような工夫されています。
(好永さんの口述したものを、編集者がまとめたもの)
東京に奉公に出てから、理不尽な暴力や給与待遇、栄養失調、戦争など艱難辛苦がメインですが、
そんな中でも明るさを忘れずに取り組んだ工夫の数々の成功例が、後の秋山製作所の設立に結びつきます。
