鼻、無顎、頬、額、涙袋などに比べ、唇は特に腫れや痛みについての問い合わせが多い方です。
どうも唇は皮膚も薄くデリケートなので、他の部位に比べて怖がりのようです。
また、あざができた姿の写真をたくさん見ることができるので、さらに心配になるようです。

 

 

上の写真のように、あざができた姿を見ると、痛みもとてもひどいだろうと思うでしょう。
でも、心配されているよりは、確かに痛くないと言えると思います。

"思ったより痛くなかったです"とおっしゃる方がはるかに多いからです。

今回の投稿では、腫れと痛み、そしてあざができたらどれくらい続くのか、また気をつけなければならない部分についてお話しします。

 

唇フィラーむくみの平均持続期間と注意事項
SPRINGEYE 唇施術情報

 

当院では施術後、腫れは多めに1週間程度続くとご案内しています。
3~4日以内に腫れは全部取れることが一番多いですが、たまにもう少し長引くこともあります。

夜にラーメンを食べて寝る場合、次の日に顔がひどく腫れる人がいて、そうでない人がいるようにフィラーの腫れも同じだと考えてください。 人によって差が大きいので、正確には申し上げられない部分です。

ところが、注意しなければならない症状があります。 それは遅延型浮腫と脈管浮腫です。
遅延型浮腫は施術後、正常だったが急に腫れ上がる症状、脈管浮腫は施術後に急激に腫れ上がる症状です。

 

 

遅延型浮腫は、フィラーの中にあるBDDEという成分のアレルギー症状です。
施術後は何事もなく通り過ぎて、ある日突然腫れ上がるので大きな恐怖心を感じるようになります。

遅延型浮腫は、薬だけでも72時間以内に症状が緩和されます。
ところで、もし遅延型浮腫の症状が繰り返し現れた場合、当院ではフィラーを溶かすことをおすすめします。

唇に対する遅延型浮腫の研究結果は今のところ見当たらないが、当院の臨床経験に照らしてみると、国産フィラーは2000人に1人、外産フィラーは4000人に1人の確率で発生するようです。

 

 

脈管浮腫は、施術後すぐに現れる副作用の症状です。
従来の唇より数倍は激しい腫れが現れ、ただ唇だけで現れる症状です。

とんでもない腫れが出るので、深刻な症状のように見えますが、致命的な症状ではありません
適切な注射治療と経口用の薬で、24時間以内にほとんど完治します。

また、脈管浮腫は、当院で2年に1度程度の非常に少ない確率で起こります。 また、唇だけで発生する症状であるため
医師にとっても経験しにくい症状の一つです。

 

唇フィラーの痛みの程度と注意事項

 

 

痛みも腫れと同様、程度は申し上げにくいです。
ある方は"唇フィラーと一緒に施術したボトックスがもっと痛かった"と言う方もいて"フィラー施術の中で一番痛かった"とおっしゃる方もいらっしゃいます。

しかし、上で申し上げたように、"思ったより痛くない"という意見の方が多いです。

 

 

施術をしていると、'あざができるんだな'と思う方がいます。
このような方には、施術をしながらあらかじめご案内をしています。 普通、こういう方々が 痛みを感じる場合がありますが大きな痛みを感じない方が、あざができる場合もあります。

痛みの部分でも注意しなければならない症状があります。 それは、ひりひりする症状です。
このような場合には接触性口唇炎、ヘルペスの可能性があるからです。

 

 

まず、ヘルペスは唇フィラーが原因ではありません。
ヘルペスウイルスであるHSV-1は、米国の成人(70歳以上)のうち65%が様相反応を示すほどよくある潜伏感染です。
普段は何の症状もなく免疫力が低下すると、その隙を狙って潜伏中だったヘルペスウイルスが飛び出すことになります。

唇フィラー施術後にヘルペスが発生した場合は、既存に潜伏ヘルペスウイルスを保有していたが、フィラー施術を通じて唇粘膜が傷んだ隙に唇ヘルペスが現れる確率が高いです。

ヘルペスは抗ウイルス剤のアシクロバークリームを通じて治療が可能で、フィラーを溶かしたりする必要はありません。

接触性口唇炎は、ヘルペスに比べて、ひりひりする程度が強い場合があります。
程度によって治療方法は変わりますが、ステロイド軟膏のリドメックスクリームの塗布程度で1週間ほど治療すれば完治します。
これもまた、フィラーを溶かしたりする必要はない症状です。

 

 

上で恐怖がさらに大きくなるような重い症状についてお話しましたが、あまり心配しなくてもいいそうです。
申し上げたすべての症状は、適切な判断と治療計画さえはっきり知っていれば何でもない症状だからです。
わからないと困った状況になるかもしれませんが、知っていればとても単純な症状です。


今回の投稿が、痛みが気になって施術をお悩みの方に役立てればと思います。