当時、「キョンシー」というTVが流行った。
内容は吸血鬼(?!)に似、がぶり。と首を噛まれると自分もキョンシーになる。というものだった(はず)。
当時友達とキョンシーごっこが流行り、友達とじゃんけんで役柄を決め、
「あたしテンテン役がいい!
」 (←一番かわいい主人公)「え~?あたし、すいか頭なん~!?
」 (←ぶーちんの男の子)「ペンギンのあほ~! (#`ε´#)」
「あほ~って言ったもんが、あほやねんで~! ヽ( )`ε´( )ノ」
「あほって言ったぁ~。 ・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。 おばちゃんに言ったんねー!」
とかなりキョンシーごっこに対して熱い想いがあった。
そしてキョンシーというものは実在するものだと信じていた。
友達の仲にはキョンシーの衣装やお札を買う子まで出てきた。
そんなキョンシーブームのある夜。
母:「ただいま~。ペンギン。」
わたし:「おかえり~。」
母:「さ、ご飯食べてお風呂はいるでー」
わたし:「うん。」
ご飯終了・・・・
お風呂の中:
母:「・・・・・・」
わたし:「どうしたん?」
母:首を触る。
わたし:「あ・・・首のとこの傷みたいなん、どうしたん?」
母:「いや・・・べつに・・・」
下をうつむく。
わたし:「え・・・?
」母:「いや、気のせいやと思うねんけど・・・キョンシーかなあ・・
」わたし:「(((( ;°Д°))))
」母:「多分、ちゃうと思うよ
」わたし:「そうやんな
そんな、キョンシーなんて。そんなわけないよ!うん!」わたし:「・・・」
母:「・・・」
わたし:「・・・・(じっと首をみつめる)」
・・・・
・・・・
母「・・・はははっ
」わたし:「・・・はは・・っ
」わたし:「きっと蚊に刺されたかなんかやろ!」
母:「そうやなぁ!」
母:「・・・ (_ _。)」
お風呂に入ってる間、子供なりに励ますわたし。そして、一生懸命平穏を装っていながらも、落ち込んだ風を演じる母。
この世に子供の頃に自分の母親がキョンシーかもしれないという恐怖を味わったことがあるだろうか。ブラックホールに吸い込まれるかの様に暗闇をさまよう様だ。宿題どころではなくなる(←もとからだが)。頭の中が真っ白になりつつも、母親を一生懸命励ますわたし。「きっと蚊に刺されたんだ。」と自分に言い聞かす。
お風呂上りの母の歯並びを目で追った。
キバはない・・・
ちょっとホッとしたものの、一緒のベッドに寝るのがとても怖い。
でも、そんなことを拒否したら母親が傷つく。
自分だってキョンシーになんかなりたくないだろう。
キョンシーになるのか不安でたまらないだろう。
そこで一緒に寝るのが怖いなど言い出したら可哀相。と思い、
「おやすみ」
と横になったが・・・
次の日目の下にクマが出来ていたのは言うまででもない。