竹の子のおいしい季節、竹の子によく付いているあの白い粉は・・・アミノ酸の一種? | やっぱり 美肌 がイチバン! 

やっぱり 美肌 がイチバン! 

これまで、肌のもと《アミノ酸》と 肌のはたらきを助ける《ハーブ》を活かした さまざまな化粧品を世に出してまいりました。 そこで得られた知見や、美肌へのヒントなどをつづっていきます。



 「竹笋生」 と書いて 「タケノコショウズ」 と読みます。
 そう、この時季おいしくなる 「竹の子」 にちなんだ季節を表すことばです。

 竹の子の水煮などにときどき白い粉が付いていることがありますが、
 あれは、アミノ酸の一種 「チロシン」 が析出したものです。
 竹の子にはこのチロシンが多く含まれているのです。
 竹の子の 「えぐ味」もこれに由来します。


 このチロシンというアミノ酸、
 私たちの体内では、さまざまな働きをしているのですが、
 美容に深くかかわる部分としては、
 シミのもとである 「メラニン」 の出発原料になっています。




メラニンの正体



 メラニンという色素は、
 メラノサイトという表皮(お肌の表面の上皮層)の最下層にある細胞が生み出します。


 チロシンに 「チロシナーゼ」 という酸化酵素が働きかけて、
 その後、複雑なプロセスを経て、メラニンになります。
 (そう、メラニンの生成は 「酸化」反応なのです)

 メラノサイトという細胞の働きはこれだけです。


 でも、この働きがあるおかげで、
 私たちは、細胞内のDNAを破壊する 紫外線の害から守られています。

 メラニンこそは 「天然の紫外線吸収剤」 なのです。
 私たちに備わった、とても優れた 生体防御能ですね。 


 ちなみに。


 生物の中には、このメラニンが遺伝的にまったく合成できない個体がいて、
 これを アルビノ といいます。

 こうした個体は、紫外線の影響で皮膚がんになりやすかったりします。




美容的には 「シミ」 のもと、として敬遠されがちなメラニンですが・・・



 その優れた紫外線吸収能力は、やはりなくてはならないもの。

 悩ましいですよね・・・


 ですが、メラニンには、

 黒色の 「ユウメラニン」 と淡色(赤~黄色)の 「フェオメラニン」 の2種類があります。

 一般的にシミと見えるのは、ユウメラニンです。
 
 とすると、紫外線を防御してくれて、なおかつ見た目の色も濃くない、
 フェオメラニン の方をできるだけ多くすることができれば、
 色白をキープできそう、と期待しますよね。


 毛髪も、メラニンの分布によって色が変わって見えます。

 たとえば、ユウメラニンが多いと黒髪に、
 フェオメラニンが多いと赤毛に、
 両者の中間だと栗色。

 肌の色が白い人は髪の色は、どちらかと言えば栗色寄りになってきます。

 また、メラニンの量が全体的に少ない場合は金髪ですが、
 メラニンが毛母で生成されないと白髪になります。


 で、実は、メラノサイトのそばに 「システイン」 という別のアミノ酸があると、
 フェオメラニン が作られやすいことがわかっています。

 美容的には、この システイン の働きをうまく活かしていきたいですね。


 世の中には、

 エスエス製薬の 「ハイチオールC」 や第一三共ヘルスケアの 「ビトンハイ」 など、
 システイン配合の製剤も結構ありますね。

 もっとも、これらは ビタミンC などとの組み合わせで、
 体内の過剰な酸化を抑える(システイン も ビタミンC も抗酸化成分でもあります)、
 という主旨もあると思いますが。




それぞれのアミノ酸には、重要な意味も役割もある



 そもそもアミノ酸は、コラーゲンや筋肉、一部のホルモンなど、
 たんぱく質の基本単位(部品)です。


 が、それだけでなく、チロシンやシステインのように、
 体内でさまざまな働きもしています。


 基本となるアミノ酸は、わずか20種類なのに、
 その組み合わせやつながり方で、
 私たち人間にとどまらず、
 地球上のありとあらゆる生き物の、実にさまざまな生命活動を担ってくれている、
 まさに「生命の源」です。




「生命の源」 は、もちろん、「美肌のもと」でもあります。



 コラーゲン や、
 お肌の中の 「うるおい成分」(天然保湿因子=NMF)の主体も、
 色白肌のカギをにぎるのも、
 アミノ酸


 いのち続く限り、あなたの美肌づくりの重要なパートナーであり続けます。

 うまく、つきあっていきたいですね。