1963年の東宝映画。

カラー映画との過渡期の白黒映画。



本土決戦が迫った戦争末期の中国が舞台。

老河屯の日本軍の駐屯地で赤木中尉は大隊長である河口少佐が戦死したことを伝えるが、交戦はしていないらしい。

次の大隊長が来るとの電報が来たが、『あさ』で名前が途切れている。後任が来るまで、赤木は大隊長代理となった。

老河屯にモグリの手品師、雪旭斎勝々がやって来た。

中央進出を狙う王虎軍が来たが、勝々がトランプ手品をしている間に帰ってしまった。


夜、赤木が河口の遺品を確認に行くと、既にあさられた後だった。

河口の日誌は切り札となることが書いてあり、赤木と倉野曹長、河口を看取った軍医の薮田大尉、河口の愛人のカズ子はそれを知っているようだ。


駐屯地から追い出される勝々。寝たまま歩くのが特技の大門一等兵が送って行くと志願。

勝々と大門が歩いていると愛国楼(駐屯地の店)

のおやじが車で同安に向かうのを見つけた。

追う前に用をたす二人。勝々は大門が倒木に巻いた紙を隠したことに気づく。


おやじが戻って来るのを見つけた勝々と大門は、おやじを追って来た王虎軍にかこまれた。

投了すると見せかけて兵を手品で驚かせた勝々は馬を奪って一人逃げるも、蔡に追いつかれる。再び蔡の馬を奪うが、馬は王虎軍の砦に向かってしまう。


王虎軍の砦では将軍代理の白洋(将軍の娘)と蔡、李が話し合っている。

金にならない中央進出に否定的な李と白洋たちの意見が食い違い、白洋は父に李と手を切るか訊くと出て行く。

李は便衣兵(民間人に化けた兵)と将軍に成り替わる算段をする。


李は縛られ吊るされた勝々と大門にドラム缶三本ぶんの阿片の在処を問うが、二人は王虎兵と入れ替わっていた。

隠れていた勝々は阿片の話に驚く。

二人を探すのか、馬で出かける李たち。後ろ二人から馬を奪ってついて行く勝々と大門。


阿片中毒でもう何もわからない王虎将軍に会った白洋と蔡。


老河屯から離れて行く李に、目的は別だと気づく勝々。

李の一派は引き返して来た白洋たちを襲う。

蔡に馬で逃がされた白洋に王虎軍が迫るが、勝々と大門に助けられる。

勝々は王虎が河口殺しの犯人か問うが、白洋は灯台下暗しと返す。


実弾演習の的になっている建物で、倉庫に隠してあったものについておやじを問い詰める赤木と倉野。

矢頭軍曹があらわれ、赤木の行李の中で大事な二ページが欠けた河口の日誌を見つけたという。


薮田医師に阿片の場所を問うカズ子。

診療所の薬の中から日誌の切れ端を見つけた赤木たち。

同安の石仏の所に隠されていると知り、親父の運転で赤木、倉野、矢頭、薮田はそこに向かう。


勝々が離れたすきに荷物をあさり、勝々が手品師として来ているという証書を見つけた大門。

勝々と大門は赤木たちの車が来るのに気づいた。

勝々は同行し、大門は老河屯に帰っていった。


同安の廃墟と化した部落で王虎将軍と使用人の老婆を見つけた一行。


遺跡で勝々と薮田、おやじと矢頭は二手に分かれて石仏の後ろを掘らされる。

崖の上でそれを見る白洋。

勝々たちが阿片を見つけ掘り出すと、赤木と倉野が撃ってきておやじと矢頭に当たった。

阿片の缶の爆発に大門がすり替えたと気づく勝々と薮田。


大門は駐屯地の樽に隠していた阿片を運び出す。

手伝う男が蔡であることに気づかない。

新しい大隊長の浅倉少佐が来たために大隊長の命令で、という口実で運び出せなくなり、集まることになった大門。

蔡は阿片を持っていってしまう。


白洋と同安の部落に逃げた。

勝々と薮田は矢頭に河口を殺した犯人を聞くが、矢頭は死んでしまった。


浅倉に会った赤木と倉野は、勝々と薮田に矢頭殺しを押し付ける。


大門は浅倉の部屋を出て蔡に追いついたが、王虎に囲まれてしまった。


勝々に、李が将軍になる祝いの行列にまぎれて白洋が李に会いにいったと伝える将軍の使用人。


王虎の砦で吊るされた蔡と大門を見つけた白洋。

獅子舞に化けた勝々と薮田も合流し、大門が政府軍のスパイであるといい、大門が用をたすふりをするたび隠していた証拠の紙を出す。

近づいて来た王虎兵を代わりに吊るして舞台の下に移動する五人。

阿片の樽に舞台下から穴を開け袋に詰め替えて行く。


どこからか情報を手に入れた浅倉は王虎にとられた阿片を取り返すように命じる。


白い粉が地面にあるのを見て、阿片を取られたことに気づいた李が発砲し、人々が逃げ出す。

銃撃戦の末に勝々、蔡、大門は李を撃ち殺した。

三人は日本軍、王虎、政府軍の何処が阿片を取るか決めるために十五歩離れた所から一発だけはいった銃で打ち合って決めることになった。

それを止める薮田と白洋。

見ると、大玉に詰め替えられた阿片が燃やされている。

薮田はドヤ街の患者を診て、白洋は変わり果てた父を見て阿片を無くしたいと考えていた。


蔡と白洋と大門は日本軍が来たため去る。

目(さっか)少尉は浅倉ではなく勝々を浅倉だと紹介する。

浅倉と名乗っていた男は勝々の当番兵で手品師だといい、勝々の帽子から鳩を出す手品をした。


倉野が勝々を撃つも邪魔され、銃を取られる。

倉野の銃弾と河口の体から取り出した銃弾が一致した。

河口殺しの犯人だからと赤木が倉野を殺すが、倉野は最後に河口殺害の命令は赤木が出したことを伝えた。

赤木、逃げようとするも諦め、手榴弾で自害。


倉野から助けてくれたのが白洋と知った勝々は崖の上の白洋に別れを告げた。



平田昭彦さん(赤木役)が出ていたので見ました。

戦時中ながら僻地らしく戦争映画といった雰囲気はありません。

ジャンルは冒険活劇でしようか。

勝々が浅倉大隊長というところだけ唐突に感じました。

後は途中に伏線があったり、解説があったりと丁寧な脚本だと思います。


高校の体育でドラックの授業がありましたが、ドラックがダメと言うよりも、こう言う映画を見せるのもいいのではないでしょうか。

麻薬に溺れて話すこともできずただ暴れ、唸るだけの王虎将軍や阿片で儲けようと殺しあう人々で何かしら印象づけられるのではないかと思います。

白黒だと見ないかな。