• 正式名 : 独鈷山 善門院 西明寺
  • 所在地 : 栃木県芳賀郡益子町益子4469
  • 宗 派 : 真言宗豊山派
  • 創 建 : 天平年間(729年~749年)・行基
  • 本 尊 : 十一面観音
  • 霊 場 : 坂東三十三箇所第20番札所、下野七福神(布袋尊)
  • 参拝日 : 2015.1.31

高館山(標高301m)の山上にあるお寺。山の上にあり、歩いて行くのは大変そう。
何度も迷いながら、ようやくたどり着きました。 

参道は椎の巨木が生い茂っています。

 

 
楼門 - 入母屋造茅葺きの楼門。明応元年(1492年)の建立。 茅葺の純唐様の仁王門(1492)

 

かやぶき屋根の仁王門の中の赤い仁王様。
なんだかたっぷんとした、メタボさんでした。
ふつうはおなかが割れていますが、筋肉質じゃない仁王様もいるんですね。

 

 
山の中の雪が分厚く残っているところに日が射して、うっそうとした木々の枝からポタポタと雪解け水が垂れてきます。
注意しながら参道の石段を上って歩いて行きました。 
 
 
このお寺は文化財の宝庫と言われています。
雪をまとって、雰囲気たっぷり。
 
 

 

こちらの温かみを感じるかやぶき屋根のお堂は、なんと閻魔堂。

閻魔様がいるお堂らしくないほのぼのさがあります。

 

 
閻魔堂には「木造閻魔大王坐像(笑い閻魔)」がおいでです。
地獄の裁きの王、閻魔大王は、とても恐ろしい存在ですが、ここのお寺の閻魔さまは、笑っているんです。
なぜ?普通は怒っているんじゃない?

思ったよりも大きな像でした。私たちょりもはるかに巨大です。
本当に笑っていました。白目をむくほどの大爆笑!左手は「施無畏印」(せむいいん)。手を胸のあたりに上げ、掌を前に向けており、「おそれなくて良い」という意味です。閻魔様がそういうなんて、珍しいですね。
 


両側にいた、死者の罪状を読み上げる司命・司録という書記たち(説明板は善童子・悪童子)は、堂々としていたり、筆をグッと握っていたりして、とてもやる気に満ちていました。いい職場のようです。

 

ただ、奥には奪衣婆(だつえば)もいて、こちらは閻魔さまの豪快さやユルさがない、かなりのホラー像。怖くてカメラを向けられませんでした。
連れたちが怖がってキャーキャー言っている横で、私は、閻魔さまの書机の猫足が気になって、ひとりしゃがんで違う写真を撮っていました。
おしゃれですが、よく見ると、猫じゃないような気がします。獅子足?

 

 
参拝後、下山して見つけたポスター。
もはや町の人気者ですね!
日本最大の笑い閻魔なんですねー。
 

 

 境内の三重塔は、天文7年(1538年)建立。銅板葺きの屋根が特徴的で、和様と唐様が組み合わさったデザイン。室町時代(1527)の作だとのことです。

 


住職夫妻と副住職夫妻は、お寺手前の西明寺診察所で医師をされているとのことです。

 

詳細は、旅ブログに記しています。
 ⇒ 『器をさがしに益子まで-1』


19 大谷寺 (宇都宮市) -- 20 西明寺 -- 21 日輪寺 (茨城県大子町)

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