• 正式名 : 日光山 輪王寺 別院 中禅寺 [立木観音]
  • 所在地 : 栃木県日光市中宮祠2482
  • 宗 派 : 天台宗 別院
  • 創 建 : (伝)784年(延暦3年)・(伝)勝道
  • 本 尊 : (国重文)十一面千手観音菩薩
  • 霊 場 : 坂東三十三観音霊場18番、下野七福神(大黒天)
  • 文化財 : (重要文化財)木造千手観音立像
  • 参拝日 : 2014.12.21


子供の頃から中禅寺湖のことは知っていたのに、このお寺のことはつい最近まで知りませんでした。
湖にはこのお寺の名前がついているわけなので、たいそうな場所のはず。
なのに「中禅寺に行った」という話を聞きません。
日光のお寺といえば、どうしても東照宮になってしまうからでしょうか。

いろは坂を上ると辺りは一面雪景色。
車を降りると、足元はアイスバーンです。
注意しながら、時間をかけてようやく入り口まで辿り着きます。
中にいた女性に、慈愛の目で「境内は雪かきをしていますが、十分注意してくださいね」と言ってもらいました。

 

 

お寺の入り口には、雪だるまがいました。
かわいい!
ニンジン鼻です。
遊び心がありますね~。

手水舎には、つららがついています。
こんな時には、手を清めるのにも覚悟がいります。
うーん、水に触りたくなーい。
「延命水」と書いてあるだけで、飲用可能かはわかりませんが、口に含んでみると、雪解け水の味がしました。

 

 

境内には、大きな瘤のついた木がありました。
人の病気をここに吸い取ってくれるそうです。

本殿で、ご本尊の「十一面千手観世音菩薩」を前に、お坊さんに説明をしてもらいました。
解説付きなんて贅沢。
なんと、開祖のお坊さんが生きている木を彫って、観音像を作り上げたんだとか。
「いまでも根をはっています」と聞いて、びっくりしました。
足元に注目しましたが、段差があって、根のところは見られないようになっていました。
それで立木観音というんですね。
国重要文化財だそうです。大陸風のお顔でした。

すごいですね。これはおいそれとは動かせません。
なにがあっても火事には気を付けないと!
午年の御開帳年ということで、観音像からは五色のお手綱がのびていました。

奥ノ院はは五大堂で、五大明王像が安置されていました。
ここでも、違うお坊さんに解説してもらいます。
天井には大迫力の龍が描かれていました。
これは、東照宮の鳴き龍と同じ堅山南風画伯の手によるものだそうです。
 

 

お寺の前には中禅寺湖が広がります。
紅葉の季節には、さぞかし美しかったことでしょう。
でも今の、凍てつくような荒涼とした風景もまた、いいものです。


17 満願寺 -- 18 中禅寺 -- 19 大谷寺

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