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      寺 名■長等山(ながらさん)園城寺(おんじょうじ)/三井寺
      所在地■滋賀県大津市園城寺町246
      宗 派■天台寺門宗 総本山
      霊 場■西国三十三観音14番、西国薬師四十九霊場48番(別所・水観寺)
           江州三十三観音4番、近江西国三十三観音5番
           神仏霊場巡拝の道147番(滋賀15番)
      本 尊■弥勒菩薩
      創 建■7世紀 大友与多王 大友氏 (古代)の氏寺として
      参拝日■2014.5.6
      特 記■近江八景の1つ「三井の晩鐘」 比叡山延暦寺との対立抗争
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見どころたくさんの大きなお寺。
境内はとても静か。もみじの木が多く、紅葉の季節にはさぞやきれいだろうと思われます。




"近江八景"の「三井の晩鐘」がありました。現存しているとは。
これは平等院鐘、神護寺鐘と共に日本三名鐘と言われているそうです。
どの鐘も観たので、日本三名鐘をコンプリートしました!



"金沢八景"にある、称名寺から聞こえる「称名の晩鐘」を思い出します。
この三井の鐘をひとつきするのに300円。
これまで見てきた中で一番高い鐘つき代でした。
鐘はつくためのものですから、どこでも自由につけれればいいのにと思っていますが、縄などが磨耗するからでしょうか?
それとも、タダにするとみんなが鳴らし続けてうるさいから?

霊鐘堂には比叡山延暦寺でさっき知ったばかりの、「弁慶の引き摺り鐘」がありました。
比叡山と三井寺の争いに際し、弁慶が奪って比叡山に引き摺り上げたものの、鐘が「帰りたい」と鳴ったので、弁慶が怒って谷底へ捨てたといわれています。
伝説かと思っていましたが、きちんと鐘が残されているとは。
奈良時代に遡る日本でも有数の古鐘だそうで、彫刻が磨耗しており、見るからに古めかしいものでした。



左甚五郎作の龍の彫刻もありました。
ここのお寺にあるものはなんだかいわれのビッグなものばかりです。



境内は管理がきちんといきとどいていて、シンプルでこぎれいな美しさに満ちています。
でも、寺域の南側の琵琶湖を望む高台に立つ観音堂だけは、ほかの伽藍とは趣が違いました。



絵馬や奉納額がびっしりとかけられており、民衆の息吹を感じます。
僧侶たちではなく巡礼者によって刻まれた時代の重みがありました。
私の前に納経所にいたご夫婦は、おいづるに御朱印を書いてもらっていました。



高台にある境内からは、琵琶湖がよく見えました。

       ◆ 西国三十三所 index